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あなたは『循環型社会形成推進基本法』という言葉を聞いたことがありますか?
大量生産、大量消費、大量廃棄という流れを、大きくシフトし、「環境」を大切にし、限りある資源を有効に活用しようという法律です。
「環境」という言葉自体、すでに、人間中心主義を基盤としているかのようですが、たとえ、狂信的なまでの人間中心主義であったとしても、環境によって、多大な影響を受け続けます。
あるいは、まったく逆に、「環境」にまったく負荷をかけず、自然と共生し、エコロジカルに生きているのだといったひとに対しても同じです。
上記の言葉も、十九世紀以前の人間によって発せられたものであるなら、だれも問題にはしないでしょう。
しかし、二十世紀以降、特に、二十一世紀を生きる者にとっては、はなはだ無責任といえます。
なぜなら、その者が、どのようにエコロジカルであろうと、自然とともに、「人間であることさえ滅却して」生きていても、人類全体は、相変わらず自然を「サイクル以上に」変化させて活動しているのなら、その者も影響を受けるという被害者であるといううえに、自然に対して保護しない、という点において、自然に対する加害者でもあるともいえるからです。
これは、異様なテーゼですが、「環境」では肯定されます。
かつて「公害問題に、第三者はいない。加害者か、被害者だけだ」と叫ばれた呪縛が、深化したものが今日の「環境」です。
化学工場から排出された、未処理の、解毒されていないところの汚染水によって、地域住民の健康が危険にさらされた、という時代がありました。
しかしそれは、人体に有害な化学物質を、科学技術によって処理し、無害化させれば、乗り越えることができました。
しかし「公害」から「環境」へと全面展開された現代において、人体に有害な化学物質だからといって、すぐに犯人を追放することができません。
たとえば、自動車の排気ガスを指摘されても、クルマを運転することをやめるひとはほとんどいません。
対象が「人体に有害な化学物質」なら、まだ、話は単純にすみます。
いま問題になっている、CO2、二酸化炭素は、有害ではありません。
地球上から消し去ることもできませんし、消し去ったなら、人類は死滅します。
二酸化炭素が、「急増」したことによる、「地球温暖化」が、有害とされているのです。
これをどのように解決するのか。
科学者によって、意見は分かれていますし、意図的なミスリード、あるいはプロパガンダの可能性を指摘する科学者や専門家もいます。
そればかりではありません。
なにが本質的に、人体に悪影響を与えているのか、わからない、といった茫漠とした、科学者らの意見の別れる要素の存在も忘れてはならないでしょう。
たとえば、遺伝子操作された穀物の摂取。
遺伝子操作された穀物を摂取した家畜の摂取。
また、有害であることがはっきりとしているのに、取り除くことができないもの、といった厄介なものがあります。
その最たるものが、原子力発電であったり、戦争です。
原子力発電は「クリーンなエネルギー」として宣伝されてきました。
戦争は、国是としても機能しています。
すくなくとも日本は、原子力発電をみとめ、戦争を認めた時代がありました。
国連が認めるように、「環境」を悪化させる最大の要因の一つは、戦争です。
「環境弱者」とは、
劣悪で、汚染されたなかで生活をよぎなくされているひとびと。
「環境弱者」とは、
自分がいったい、どんな被害を受けているのか、情報さえ与えられていないひとびと。
「環境弱者」とは、
てひどい公害により、命の危険にさらされているひとびと。
「環境弱者」とは、
地球的規模で増えています。
「大気汚染」
「水質汚濁」
「土壌汚染」
「騒音」
「振動」
「地盤沈下」
「悪臭」
……
水が、空気が、大地が、悲鳴をあげています。
「環境弱者」とは、
人権を奪われたひとびと。
孤立させられ、助けを求めることもできず、なにもできずに、悪化する環境を背負わされ、経済の矛盾、社会の矛盾のなかで、苦しんでいる「環境弱者」。
人間は、みずからにむけ発せられた絶望的なテーゼにたいして、解決する道を見つけ出すことができるのでしょうか?
この本が、循環型社会の形成に少しでも役立てられれば幸いです。
『循環型社会形成推進基本法』全文解説
<関連重要法など>掲載
1.国連の『世界人権宣言』1948年12月10日
2.国連の『人間環境宣言(ストックホルム)』1972年
3.国連の『有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約』1992年
4.国連の『環境と開発に関するリオ宣言』1992年
5.国連の『気候変動に関する国際連合枠組条約 京都議定書』1997年
6.『国際貿易の対象となる特定の有害な化学物質及び駆除剤についての事前のかつ情報に基づく同意の手続に関するロッテルダム条約(PIC条約)』1998年
7.『残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)』2001年
8.国連の『パリ協定』(仮訳文)2015年
9.『環境基本法』
10.『廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)』
11.『資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法(改正リサイクル法))』
12.『建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)』
13.『食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)』
14.『特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)』
15.『容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)』
16.『国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)』
17.『使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)』
18.『使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(小型家電リサイクル法)』
◯日本福祉新聞がリリースする電子文庫シリーズ
あなたは『循環型社会形成推進基本法』という言葉を聞いたことがありますか?
大量生産、大量消費、大量廃棄という流れを、大きくシフトし、「環境」を大切にし、限りある資源を有効に活用しようという法律です。
「環境」という言葉自体、すでに、人間中心主義を基盤としているかのようですが、たとえ、狂信的なまでの人間中心主義であったとしても、環境によって、多大な影響を受け続けます。
あるいは、まったく逆に、「環境」にまったく負荷をかけず、自然と共生し、エコロジカルに生きているのだといったひとに対しても同じです。
上記の言葉も、十九世紀以前の人間によって発せられたものであるなら、だれも問題にはしないでしょう。
しかし、二十世紀以降、特に、二十一世紀を生きる者にとっては、はなはだ無責任といえます。
なぜなら、その者が、どのようにエコロジカルであろうと、自然とともに、「人間であることさえ滅却して」生きていても、人類全体は、相変わらず自然を「サイクル以上に」変化させて活動しているのなら、その者も影響を受けるという被害者であるといううえに、自然に対して保護しない、という点において、自然に対する加害者でもあるともいえるからです。
これは、異様なテーゼですが、「環境」では肯定されます。
かつて「公害問題に、第三者はいない。加害者か、被害者だけだ」と叫ばれた呪縛が、深化したものが今日の「環境」です。
化学工場から排出された、未処理の、解毒されていないところの汚染水によって、地域住民の健康が危険にさらされた、という時代がありました。
しかしそれは、人体に有害な化学物質を、科学技術によって処理し、無害化させれば、乗り越えることができました。
しかし「公害」から「環境」へと全面展開された現代において、人体に有害な化学物質だからといって、すぐに犯人を追放することができません。
たとえば、自動車の排気ガスを指摘されても、クルマを運転することをやめるひとはほとんどいません。
対象が「人体に有害な化学物質」なら、まだ、話は単純にすみます。
いま問題になっている、CO2、二酸化炭素は、有害ではありません。
地球上から消し去ることもできませんし、消し去ったなら、人類は死滅します。
二酸化炭素が、「急増」したことによる、「地球温暖化」が、有害とされているのです。
これをどのように解決するのか。
科学者によって、意見は分かれていますし、意図的なミスリード、あるいはプロパガンダの可能性を指摘する科学者や専門家もいます。
そればかりではありません。
なにが本質的に、人体に悪影響を与えているのか、わからない、といった茫漠とした、科学者らの意見の別れる要素の存在も忘れてはならないでしょう。
たとえば、遺伝子操作された穀物の摂取。
遺伝子操作された穀物を摂取した家畜の摂取。
また、有害であることがはっきりとしているのに、取り除くことができないもの、といった厄介なものがあります。
その最たるものが、原子力発電であったり、戦争です。
原子力発電は「クリーンなエネルギー」として宣伝されてきました。
戦争は、国是としても機能しています。
すくなくとも日本は、原子力発電をみとめ、戦争を認めた時代がありました。
国連が認めるように、「環境」を悪化させる最大の要因の一つは、戦争です。
「環境弱者」とは、
劣悪で、汚染されたなかで生活をよぎなくされているひとびと。
「環境弱者」とは、
自分がいったい、どんな被害を受けているのか、情報さえ与えられていないひとびと。
「環境弱者」とは、
てひどい公害により、命の危険にさらされているひとびと。
「環境弱者」とは、
地球的規模で増えています。
「大気汚染」
「水質汚濁」
「土壌汚染」
「騒音」
「振動」
「地盤沈下」
「悪臭」
……
水が、空気が、大地が、悲鳴をあげています。
「環境弱者」とは、
人権を奪われたひとびと。
孤立させられ、助けを求めることもできず、なにもできずに、悪化する環境を背負わされ、経済の矛盾、社会の矛盾のなかで、苦しんでいる「環境弱者」。
人間は、みずからにむけ発せられた絶望的なテーゼにたいして、解決する道を見つけ出すことができるのでしょうか?
この本が、循環型社会の形成に少しでも役立てられれば幸いです。
『循環型社会形成推進基本法』全文解説
<関連重要法など>掲載
1.国連の『世界人権宣言』1948年12月10日
2.国連の『人間環境宣言(ストックホルム)』1972年
3.国連の『有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約』1992年
4.国連の『環境と開発に関するリオ宣言』1992年
5.国連の『気候変動に関する国際連合枠組条約 京都議定書』1997年
6.『国際貿易の対象となる特定の有害な化学物質及び駆除剤についての事前のかつ情報に基づく同意の手続に関するロッテルダム条約(PIC条約)』1998年
7.『残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)』2001年
8.国連の『パリ協定』(仮訳文)2015年
9.『環境基本法』
10.『廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)』
11.『資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法(改正リサイクル法))』
12.『建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)』
13.『食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)』
14.『特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)』
15.『容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)』
16.『国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)』
17.『使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)』
18.『使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(小型家電リサイクル法)』
◯日本福祉新聞がリリースする電子文庫シリーズ