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    kachidoki ohahaguro tonbo: yutukurito sugiteiku tpkino hazamani (Japanese Edition)

    Por miki kachidoki

    Sobre

    僕は、大川端の畔にある町・元佃で生まれた。
    家を出て狭い露地を駆け抜けると、すぐあの幅の広い川筋の見渡される河岸へ出る。叱られたときも、遊ぶ時も、僕は大川の河岸で遊んだ。
    とくに冬の夜の大川が好きだった。風の強い冬の夜、銭湯帰りに、よく佃の渡しの船着き場に寄った。幼い時から、高校を卒業するまで、僕はほとんど毎日、大川を何も考えないまま見ていた。そして水と船と橋と砂洲と、大川の畔に生まれて大川と共に暮しているあわただしい人々の生活を見た。
    いま、こうやって真夏の日の朝、勝どき橋を渡るとき、嗅ぐともなく嗅ぐ河の水のにおいに、僕は"故郷"という言葉を思い出してしまう。

    故郷を愛さない・愛せない人は、それだけで不幸だ。
    あの。どちらかと言えば、泥濁のした大川のなま暖かい水に、限りないゆかしさを感じるのは、きっとこの川のほとりに生まれた者の性なのかもしれない
    以下目次
    ●はじめに
    ●三都市ものがたり
    ●賽銭どろぼう
    ●夫婦愛について
    ●それでも僕は母に逢いに行く
    ●娘たちへの手紙
    ●ソウルの「さびしくありませんか?」っていう電話
    ●韓国(朝鮮)語は、日本語と文法が同じ
    ●古代ポリネシア人/隼人の民
    ●あめりか物語
    ●ミラノ対ローマ
    ●「糸で縄を買った」と揶揄された沖縄返還
    ●<帝国> グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性
    ●神々の沈黙―意識の誕生と文明の興亡
    ●ハト糞バクダン
    ●良き木には 佳き風通る 地蔵路地
    ●スズメの学校
    ●納豆売り
    ●粋と乙#1
    ●粋と乙#2
    ●ホテルと町場のバーについて
    ●マティーニとギブソン
    ●よろしかったですか
    ●方言札
    ●日本語の共用語は京言葉だった
    ●こそあど言葉
    ●江戸の始まり
    ●江戸ことばの成立
    ●勝海舟と上田萬年
    ●言語統制
    ●明治の日本語会話集
    ●UFOと真空管
    ●旅のすえ また大川に めぐり逢う
    ●おわりに
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