Okon-emaki Osumigafutinodaijya (Japanese Edition)

　絵巻で送る、ちょっぴり古くてちょっぴり新しいおコンの物語。おコンのちょっと笑える元気さはきっと、あなたに一歩踏み出す力を与えてくれます。
　キツネの母と人間の父の間に生まれたキツネのヒゲのある女の子、おコン。楽しいことやおいしいものが大好きで、今日も元気に朝日長者さまのお屋敷でくるくると働いています。
　突然、仲良しの朝日長者さまの末息子・弥兵が朝日長者さまの代理で＜長者の集い＞に参加することに。お供をすることになったおコンですが……。

目次
一　夏の果て　これがうわさの　キツネの子
二　ここあそこ　ふしぎだらけの　謎の村
三　らつ腕で　謎を解くのは　このお方
四　「助けて」と　すがりつく手に　差し出す手
五　手作りの　復讐劇は　いかがかな？

表紙+カラーイラスト5点付き。
原稿用紙換算枚数２７２枚の力作。
新しい感覚の日本の民話？昔話？落語？風ファンタジー。

【著者・齊藤飛鳥からの自著紹介】
『おコン絵巻　お澄ヶ淵の大蛇』翠琥出版　2013
日本昔話の世界を舞台にした和風ファンタジー。
「まつらさよひめ」等の人柱伝説の昔話がベースになっている。
人とキツネの間に生まれ、両親に置き去りにされて野良犬の餌
になる一歩手前で拾われ、かろうじて生きのびた少女おコン。
十二歳にまで成長した彼女はある日、けもののようなひげが
ほほにはえた異形ゆえ、勝手に淵の大蛇の人柱に選ばれてしまう。
差別や数の暴力、権力の腐敗や自然破壊などのテーマも含んだ、
重層的な問題作……
……と、重厚かつシリアスな物語ではなく、主人公が馬糞味と
判明するなど、ツッコミどころ満載のコミカルファンタジー。