公和会中央記念病院に勤める支倉脳外科医師は、未破裂動脈瘤の手術中に大きなトラブルを起こした。手術後患者に重篤な症状が出現し、さらに様々な合併症が生じ、また患者の家族との十分な対応ができず、支倉は苦境に追い込まれてゆく。その上家庭で生じている問題にも解決を見いだせず、支倉の上司である聖都大医学部の小澤教授との関係も冷え切っており、前途を見いだせない状況にあった。そんな中、支倉は病院内でおきた人事抗争に否応なく巻き込まれてゆく。公和会中央記念病院の春日院長は、中堅の医者を集め春日塾を結成し、東郷副院長ら幹部医師の追い落としをはかった。そんな折、院長が有価証券で多額の損失を出したという告発文が職員に配られた。定款で有価証券の取引は禁じられていた。そこで院内に調査委員会が設けられ、東郷副院長が委員長になり調査が行われ、告発文が事実であることが明らかになった。その調査結果の発表を前にして、不利になった院長はそれまで院長を批判していた芦田内科部長を裏切らせ、次期院長に指名した。調査委員会の報告は発表できず、不祥事はなにも起きなかったこととして封印されようとしていた。さらに東郷副院長は病院を混乱に陥れたとして批判され、孤立した。そこで東郷は公和会中央記念病院を管轄する立場にある平川公和会会長(元東京都知事)に不祥事について直訴した。平川会長はこの不祥事に怒りを覚え、東京都に事態の解明を依頼し、事態の解決を図ろうとした。一方、平川会長は直訴した東郷に対しては、内部告発は許さないとして解雇という厳しい態度で臨んだ。東郷が孤立する中、支倉は何も起きてはいないという病院側のやり方を憂いた。はじめは東郷の態度を疑問視していたものの、次第に東郷に共鳴するようになり、東郷と行動をともにしてゆくことになる。そしていつしか、積極的に行動することになる。この混乱の中、中上外科部長が院長に立候補することによって病院の混迷は深まったようにみえたものの、平川会長並びに東京都は何事も起きなかったこととして事態を収拾させようとした。それに対して支倉らは次期院長となるはずの芦田副院長の不信任をほとんどの科の医師の責任者から取り付け、東京都に報告した。さらなる混乱を恐れて、新院長は聖都大医学部の執行部によって選ばれた。しかし根本的な解決をみるこことのないまま、新体制が生まれることになったのである。病院、大学、そして都が複雑に絡み合うなかで、監督官庁である官僚組織が、不祥事を隠蔽し、誰も責任をとろうとしない体質であることが明らかになってゆく。
公和会中央記念病院に勤める支倉脳外科医師は、未破裂動脈瘤の手術中に大きなトラブルを起こした。手術後患者に重篤な症状が出現し、さらに様々な合併症が生じ、また患者の家族との十分な対応ができず、支倉は苦境に追い込まれてゆく。その上家庭で生じている問題にも解決を見いだせず、支倉の上司である聖都大医学部の小澤教授との関係も冷え切っており、前途を見いだせない状況にあった。そんな中、支倉は病院内でおきた人事抗争に否応なく巻き込まれてゆく。公和会中央記念病院の春日院長は、中堅の医者を集め春日塾を結成し、東郷副院長ら幹部医師の追い落としをはかった。そんな折、院長が有価証券で多額の損失を出したという告発文が職員に配られた。定款で有価証券の取引は禁じられていた。そこで院内に調査委員会が設けられ、東郷副院長が委員長になり調査が行われ、告発文が事実であることが明らかになった。その調査結果の発表を前にして、不利になった院長はそれまで院長を批判していた芦田内科部長を裏切らせ、次期院長に指名した。調査委員会の報告は発表できず、不祥事はなにも起きなかったこととして封印されようとしていた。さらに東郷副院長は病院を混乱に陥れたとして批判され、孤立した。そこで東郷は公和会中央記念病院を管轄する立場にある平川公和会会長(元東京都知事)に不祥事について直訴した。平川会長はこの不祥事に怒りを覚え、東京都に事態の解明を依頼し、事態の解決を図ろうとした。一方、平川会長は直訴した東郷に対しては、内部告発は許さないとして解雇という厳しい態度で臨んだ。東郷が孤立する中、支倉は何も起きてはいないという病院側のやり方を憂いた。はじめは東郷の態度を疑問視していたものの、次第に東郷に共鳴するようになり、東郷と行動をともにしてゆくことになる。そしていつしか、積極的に行動することになる。この混乱の中、中上外科部長が院長に立候補することによって病院の混迷は深まったようにみえたものの、平川会長並びに東京都は何事も起きなかったこととして事態を収拾させようとした。それに対して支倉らは次期院長となるはずの芦田副院長の不信任をほとんどの科の医師の責任者から取り付け、東京都に報告した。さらなる混乱を恐れて、新院長は聖都大医学部の執行部によって選ばれた。しかし根本的な解決をみるこことのないまま、新体制が生まれることになったのである。病院、大学、そして都が複雑に絡み合うなかで、監督官庁である官僚組織が、不祥事を隠蔽し、誰も責任をとろうとしない体質であることが明らかになってゆく。
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