mobojisannnosuukounataisyou (Japanese Edition)
Sobre
《この世には敬意を払うに足るべきものはいくつもあるが、もちろんそのうちのひとつとして「若さ」は欠かせない。わけてもわたしが愛しているものは、「男子高校生の若さ」ということになる。(この気持ちは、劣情というよりはおそらく「萌え」と呼ばれるものに近いのだ。)自分では開封できない胸の奥のハチミツ袋を、彼らの「実存性」はいともたやすく齧り切って、わたしのこころをつめたく満たす。ひとりでいる男子高校生も、恋人とともにいる男子高校生も、友達同士でいる男子高校生もそうだ。学ランを着ている男子高校生も、ブレザーを着ている男子高校生も、学校指定のジャージを着ている男子高校生もまた、わたしにとっては垂涎の的である。なぜなのか、という理由がそこに必要になるのは、それはわたしが前世紀の小説の主人公だった場合に、ほとんど限られるだろう。駅のホームで電車を待つわたしは、この世界という山を無駄に賑わせる枯れ木の一本であり、名前すら要請されることのない群衆《モブ》のひとりである。わたしのコートが草臥れていようがいまいが、それをわたしがいちいち描写するというのは、ある種の自意識過剰を示す以上の役割を果たすことはないだろう。》(本文より)
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