(作者より)これらの詩は、私が生きてこの世に在る日々の中で、「もののあはれ」に感じた、かけがえのない時間を結晶させた言葉で織り上げたものです。
「もののあはれ」は日本に古くからある言葉ですが、人が言葉を持つ以前から、そして万葉の歌びとの時代からこの平成の現代に至るまで、生きとし生けるあらゆる人が、何かに触れた折にひしひしと胸にしみて感じる、名付け難い「あはれ」のことです。
ひとりの詩人の心の中で詩が生まれる場所、そしてその詩が読み手の心に響き、感動を生み出す場所も、この「もののあはれ」に感じる瞬間を経験する、同じ心の部分です。
ですが、そのような心を開いたまま生き続けるというのは、時に辛くもあり、悲しくもあります ― 特にこのような時代には。
しかし、どれほど傷付き、悲しい思いをしようとも、それでもなお「もののあはれ」に感じる心を閉ざすことなく生きようとしている人たちは、常にどこかにいるものと信じます。
この小さい詩集に目を留めてくださったあなたも、きっとそのような方なのでしょう。
これらの詩がそうした「心やさしき」あらゆる人たちにどこかで出会い、その心に「あはれ」を響かせる言葉となってほしい、という念願をこめて、あなたにこの小さい詩集を贈ります。
決して数は多くないでしょうが、これらの作品がそのような真に心ある方たちと巡り合い、いつまでも大切に手元に取っておいてもらえるなら、作者にとって、それに勝る喜びはないのです。― 石村 利勝
Shou-shisyu Gusha no Refrain (Japanese Edition)
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