短編小説。おじいさんは、 6歳になる孫のしょうたを縁側に呼んで、話をするのだが、しょうたは、じっとして話を聞くのが大の苦手なのだ。。。
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ある晴れの日の午後、おじいさんが、いつものように古い日本家屋の縁側に座っていた。その家はというと、茅葺き屋根で、おじいさんが生まれる前からあった。台所には、タイル貼りのかまどがあり、台所のすぐ外には、小さな井戸もあった。
おじいさんはいつも、時間の許す限り、その家の縁側に座り、そこからの景色を見て楽しんでいるかのようだった。
縁側からの景色はというと、どこまでも広がる空と棚田が見えた。そして、ときおり、牛小屋から、牛の鳴き声が聞こえてきた。
おじいさんは、はたから見ると、ぼ~としているように見えたが、いつも何かを考えていた。自分から考えることもあれば、考えさせられることもあった。体力、筋力が徐々に衰える中で、思考の鍛錬を怠ることは無かった。おそらく、考えること、それ自体に楽しみを見出しているかのようだった。そして、その考える時間は、限りあるものであるということも十分理解していた。
「お〜い、しょうた〜。ちょっと、ここにおいで。」とおじいさんは、居間にいる6才の孫のしょうたを呼んだ。
「え〜、また〜。」としょうたは言った。
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syouta and his grandpa (Japanese Edition)
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