この本は、六編の小説からなる短編集です。四百字詰め原稿用紙換算で、各々以下の通りのページ数です。
・SFラブストーリー ・・・11ページ。SF作家がラブストーリー物に挑戦するが……。
・黄土色の遠吠え ・・・8ページ。都会のペット達の哀れな嘆きを聞かん。
・一つの旅の風物詩 ・・・15ページ。旅行先に現れる観光案内人。時に嬉しく、時にはそうでもないような。
・自由帳と、自販機と ・・・21ページ。当たり付き自販機を巡る女性の行く末は?
・路地裏 ・・・8ページ。路地裏に、見失ってしまった心が落ちている。
・三郎のぜんまい 53ページ。時の流れを元に戻すため、三郎はだらしなく冒険する。
----総計116ページ
本のタイトルである「三郎のぜんまい」は、自分と周りの世界との間で、時間の流れ方に異変を感じていた主人公の三郎が、その時間の流れの乱れを直すため、ゆるく彷徨う物語です。その他のいずれの物語も純文学的な堅い要素はまるでありません。日々の生活の中でありそうなこと、およそありえそうにないことを軽い筆致で表現したものになっています。また全体的な要素として若干、サイエンス・フィクションの趣を有しています。
炬燵の中でぬくもりながら、のんびりと年末を過ごす時や、布団の中でぬくもりながら、眠りにつく前の静寂なるひと時に、さらさらと読んでもらいたいような本です。
手にしていただいた方が少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
Saburo no Zenmai: Five other pieces (Japanese Edition)
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