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    numa : gensoshosetushu (Japanese Edition)

    Por muyuu seito

    Sobre

    幻想文学の幻想とは日常の中に忍び込む非日常的な脅威や不安なのであり、驚きが科学や哲学の出発点であるとすれば、不安が幻想文学の出発点といえます。人類の最大の不安は死であるから、それはまた幻想文学の最大のテーマでもあります。死後の世界への怖れ、死者への怖れが様々な怪談を生み出してきましたが、死そのものもまた充分に幻想的です。さらには見えない死を恐れることから、見えない世界から様々な異形なものが訪れてきます。こうした典型的怪談に加えて、合理的な近代人の実存的不安からも、様々な妖怪や不条理が幻想世界をにぎわせます。人類が死を克服できない限りは、怪談即ち幻想文学はすたれないでしょう。
     この拙い創作集も、その基調は不安にあります。今日の能天気な、楽天的な文学的、文化的、政治的風土には、いかにもuntimelyですが、人間の本質を探究することがまた文学の価値であるならば、幻想文学もその類にもれず、深刻であっても良いはずです。
    言い訳はさておき、純文学風であっても、ストーリーが楽しめるつくりにしましたので、「くるえる・ストーリーズ」の姉妹編として出してみました。
    <内容案内>
    「沼」:ポオのアッシャー家の崩壊に倣った本格怪談です。ゴーストリー・ラヴ・ロマンスとでもいったものに仕立ててみました。
    「モーグルズ・フェイブルズ」:モーグル氏は鏡の国の住人です。鏡の奥から観察したこの世界のちょっとした出来事を、寓話として語ってくれます。そのうち、耳にした12篇を紹介。(釣り人/おじさんの一億円/ワタ氏の寝言/悪魔の尻尾/鏡の魚/ホイレカ/シャカ/後宮からの逃走/仁蛭氏の生活と意見/コクゴノジカン/ヤコ/コスモゴニー)
    「頭のくさる話」:あまり勉強しすぎて腐りだした脳の顛末です。学生の頃書きなぐったものを、いま**年後に完成させて見ました。
    「公園」:林の中の公園には不思議な魅力があるようです。それを思いだすままに描いてみました。
    「星と霧」:人類亡き後に一人廃墟の町をさすらう青年。その孤独な人生と夢想とを、心境小説風ファンタジーとして描いてみました。

    なお、これらの創作はパブーやホームページで公開したものを、多少推敲して一冊にまとめたものです。


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