本の内容紹介
本書の推薦: CLILの推進者である笹島 茂 氏(埼玉医科大学医学部教授、大学英語教育学会理事)
推薦のことば:「本書は、筆者の小学生向け英語教育の経験豊かな実践から生まれたCLILだ。おもしろい。」笹島 茂(埼玉医科大学医学部教授、大学英語教育学会理事)
------------------------------------------------------------------------------
・ 本書の主旨は「CLIL(内容言語統一型学習)という教育法を基礎として、日本の小学校2,3年から英語を勉強しよう」というものである。
・本書の構成:本書はI、II のII章から成り立っている。
I では認知心理学の側面から、幼児の母語の獲得の仕組み、母語習得と外国語習得の違い、小学生の思考の特徴などについて述べられている。
II-1 では、外国語の学習方法としてCLIL(内容言語統一型学習)が紹介されている。
II-2では、実際の授業の進め方について、低学年の場合と、高学年の場合とに分けて、詳細に記載されている。
・本書の特徴として、授業にインターネット上のウェブサイトを利用することがあげられている。単にサイトを紹介するだけでなく、どのサイトをどう使えば授業の中で教えたい事項と結びつくのか、についても詳しく述べられている。本書の電子書籍ではハイパーリンク機能が使用できるように作られているので、本書を読みながら関連サイトへ跳ぶことができ、読書という枠を超えたダイナミックな内容を理解することができる。
・本書の著者芹沢マリ(本名:久富節子)は、心理学、言語学、英語教育学を大学院で学び、現在も大学で教えている。同時に本書で提案した枠組に基づいて小学生に英語を教えており、教職経歴は30年以上に及ぶ。
(著者略歴)
芹沢マリ (本名:久富節子)
東洋学園大学前教授。現在同大学特別任命教授。国際基督教大学大学院前期博士課程卒(英語教育)教育学修士。カナダアルバータ大学教育心理学後期博士課程修了。(教育心理学)M.of Ed.Psych. 著書『上手に聴いて上手に話そう』(学文社)翻訳書『先生と生徒の人間関係』(サイマル出版会)他。1978年「小学校からの英語教育提案」で全国英語教育協議会賞受賞。
・[著者からのメッセージ]
2011年度より小学校5、6年に年35コマの外国語活動 (ほとんどの場合英語) が必須化されています。小学校における英語教育は、それまでは「総合的な学習の時間」の中で、国際理解教育と融合する形でとらえられていましたが、2013年5月に政府の教育再生実行会議が「小学校での英語を正式な教科にするよう提言」すると、小学校での英語の教科化が表立って議論されるようになりました。また、2020年東京オリンピック開催が決定されたことで「英語を使えるようになりたい」という意識も高まりつつあります。
これら推進派の意見に対して、慎重派は「小学校での英語教育には必要性を感じない。英語よりは母語である日本語教育を徹底させる方が重要」と、長い間、異議を呈してきました。
この2つの見解の中で、現場の先生たちは困惑と混乱の中にいます。小学校の教員として採用された時には、英語を教えることが想定されていなかったため、「英語には自信がない。自分が教えことによって、大切な子どもたちの将来に悪い影響を与えてしまったらどうしよう」と不安を抱えている先生たちも大勢います。小学校に派遣されている英語の補助教員の質にもばらつきがあります。DVDやインターネットなどのメディアを利用するにしても、メディア器材を受け身で見るだけでは語学は学習されないことは、1980年代の心理学の実験によって、はっきりと証明されています。語学の学習には生身の人間同士のコミュニケーションが不可欠なのです。現場の小学校では、このような動乱と準備不足なかで、「見切り発車」による英語教育がおこなわれているのです。
本書は、小学校で英語教育に関わっている先生方、子どもを育てているお父さんお母さん方、その他日本の教育に関心のあるすべての方々に向けて、将来の英語教育について考えていただくために著したものです。
shougakuseinoeigo (Japanese Edition)
Sobre
Baixar eBook Link atualizado em 2017Talvez você seja redirecionado para outro site