(「はじめに」より抜粋)
本書はビジネスマン向けのWEBメディア「Business Journal」にて月次連載しております「路地裏の経営雑学」での内容を加筆修正したものです。
著者は気がついてみれば、「企業再生」や「企業変革」といった仕事に20年以上携わってきました。
この業界では、自分は快適なオフィスに身を置きながらエクセルで財務や経営の分析・シミュレーションを行ったり、パワーポイントでプレゼン資料を作ったりが仕事のほとんどという人がたくさんいます。しかし、著者はそのような時間よりも、工場や営業現場に行って延々と議論をしたり、何日・何か月もかけて説得をしたり、新幹線や飛行機で移動していたりといった時間のほうが圧倒的に長い働き方です。関わり合いの深さに差こそあれ、常に最初は「味方ゼロの完全アウェー」(もっといえば、相手先全員が自分を敵視している)という条件下で、30社以上の内部に深く入り込んで、改革を行ってきました。
最終的にリストラが絡む課題をしている時には、居場所を知られないよう、同じ地方に行く時でも宿泊するホテルは毎回変えたり、駅のホームでは本当に端に寄らずに中央寄りで電車を待つようにしたりしていた時期もありました。自分の名前が入った怪文書を見るのはつらいものです。若い女性社員に冷たい目で見られたり、コーヒーを淹れようと思ったら「それは私たちのものなんです」と止められたりするのも、また別のつらさがあります。ヒトを扱う仕事は細心の注意を払わなければならないため大ざっぱな性格では勤まらないと思っていますが、繊細であってもまた勤まらないと思います。
そうした働き方をしてきたからかどうかはわかりませんが、何か一瞬不思議な、理解できないような現象が起こったときには、その現象が起こった要因やメカニズムを考えることと同時に、その原因やきっかけを作った人間が何を考えてやったことなのか、根底にある感情はなんなのかを合わせて考えるような癖がついていきました。
人間は感情で動く動物ですので、いつもと違う事態が起こった時に、必ず仕組みと感情の両方が絡んでいる――そう思っていろいろと溜まっていた屁理屈や推測を週刊誌でコメントしていたところBusiness Journal様の編集者の目に留まり、連載の運びとなりました。
毎回のテーマには一見相関性がなさそうではありますが、底流にあるのは「人間とは感情の動物であるが、(特にサラリーマン社会で)合理性をもって行動しようとすると、そのひずみがどう出てくるか」というテーマです。
連載時のタイトルはアイキャッチの意味も含めてやや刺激的になっていますので、本書においては各回テーマで言わんとすることを素直に(?)表現してあります。
【目次】
第1章 社外取締役の人選基準と実態
第2章 危機状態の企業における外部招聘経営者の成功条件
第3章 順調な企業における外部招聘経営者の成功条件
第4章 日本を造った堅実志向が日本の復活を阻む?
第5章 年金不安と将来不安と景気回復と
第6章 大企業OBが反面教師にすべき、会社での振る舞い
第7章 大企業OBが反面教師にすべき、対話の姿勢
【著者プロフィール】
企業再生をメインとした経営コンサルタント。破綻会社や業績低迷企業の再建・変革実績を多数持つ。著書に『好景気だからあなたはクビになる!』(扶桑社)などがある。企業変革の進め方やコスト効率の改善、再生企業の経営全般など、お気軽にご相談ください。また、後継者候補や株式売却先候補にお悩みの中小企業の経営者・オーナー様からのご相談等も当初期間無償でご対応いたします。Facebookで名前を検索していただき、お気軽にご相談ください。
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