中国は世界鉄鋼生産の半分を占めるだけでなく、過剰生産の状況にある。世界の鉄鋼業界にたちこめる黒く重い雲だ。
中国鉄鋼業界の台頭が鉄鉱石供給者の糾合をもたらし、鉄鋼会社に強い価格交渉力をもたらした。そうした中、梟雄、ラクシャミ・ミッタルは、冷戦後の政府と鉄鋼企業の結びつきの弱まりを利用して、買収を重ね、ついに1社で世界の1割をしめる巨大鉄鋼メーカー、アルセロール・ミッタルを率いるまでになった。顧客との強い結びつきで、自動車鋼板など、高級鋼をアライアンス・ベースでグローバルに供給していく体制をとっていた、日本の鉄鋼メーカーは、ミッタルの荒々しい買収攻勢の前に、その供給体制を大きく浸食されてしまった。新日鉄と住金の合併は、実は、この供給体制をまもるのではなく、日本の鉄鋼メーカーの持つ高い技術を守ることを優先するという選択だったのだ。新日鉄住金は、日本に学び日本の効率を凌駕するまでになったとされるPOSCO、アルセロール・ミッタル、宝鋼など中国メーカーにどう対抗し、自身のグローバル戦略を展開
していくことになるのだろうか。
Shin nittetsujukin ha Mittal ni taikoushi tetsu no haken wo torimodoseruka global keiei series (Japanese Edition)
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