人の形をした仏さまに出会った夜のお話です。6月の金曜日20時ごろの東京駅。
京葉線ホームへ降りる階段を 5段くらい降り始めたわたしのほんの数歩先をゆらゆらと不安定な足取りで降りていく50代半ばの男性がいました。
かなり酔っている様子で、あぶなっかしいなと思いました。
そう思ったその途端、男性は案の定、右足を踏み外して上半身から転げるように階段を落ちていきました。一瞬の出来事だったのです。下までまだ30段以上ある階段をカラダを横向きに寝かせた状態でロゴロと転げて落ちていきます。
声が出ませんでした
キャーという叫びをあげる間もなくわたしはかけ出しました。転げ落ちていく男性を追いかけて階段を駆け下りました。
パンプスでした。
でも追いかけて追いかけて、助けなければと思いました。その酔っぱらいの男性になんとか途中で追い付いて、下まで落ちる前に歯止めにならなければと。
なんとか止めなきゃ。追いつきますようにと。。下まで落ちたら大変な大けがになります。
ぞっとしました。
必死で駆け下りていたつもりでした。
・・・
でも、そんな
わたしのような 女性の足を
軽々と
後ろから
ひとり
・・・
ふたり
・・・
さんにんと、
若い男の子や、
若いサラリーマンが
2段おき、3段おきの大股で
・・・・
数段の階段を飛び降りて、
駆け下りていきました。
あっという間に
数人が
私の横を飛ぶようにかけ降りていきました。
・・・
わたしなんかをやすやすと追い越して
走り下りて行っていった数人の男子は
それはそれはかっこよくて
頼もしくて ・・・。
コートや背広をなびかせながら
わたしなんかの存在を軽々と 飛び越して
一気に追い越して、
数人の
男の子たちは
その酔っぱらいが下まで転げ落ちていくのを
なんとか
途中で、
止めてくれたんですよ。
すごいカッコよかったです!!
わたしは全く なんの役にも立ちませんでした。
ひやっとした瞬間を共有したその場の皆さんには分かってもらえると思うんですが、
(よかったー無事だった、ありがと!)と見ず知らずの酔っぱらいのその男性の代わりに
みんなが思いましたよ。
酔った男性が
意識のある状態でよろよろと立ち上がったときに、その場のみんなが「ほっ!」として、わけのわからない感謝でいっぱいになりました。
心臓が 痛いくらいでした。
いつの日も優しい人はいたるところにいっぱいいます。
人にはみんな仏性(ぶっしょう)=「仏のサガ」があると言います。
わたしはいつも優しい人に囲まれています。
わたしはいつも人の形をした仏さまたちに囲まれています。
いつもどこでもです。
あんまり わたしは、人の役に立ちません。いつも周りの誰かが、わたしより先に人助けをしてしまうので、感動してそれを みているだけのことが多いです。
ありがとうございますと思って、見ているだけなんですよね。わたしの周りには 人の姿をした仏さま神様がいっぱいいます。あなたもきっと人の姿した仏様なんですよ。だって私と縁があったのだから。
NazeanohitohaKouunnwokurikaesunoka: HitonokatatiwositaHotokesamatodeauhouhou (Japanese Edition)
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