ーまえがきよりー
「家族内の位置は、人生のスタイルの上に消し難い刻印を残す」―
本書は、精神科医師・心理学者であったアルフレッド・アドラーが説いた「家族」についての考察を本人の著書から紹介する。
「人間の乳幼児期に由来する諸印象が彼らに残っており、永遠に続くものだということを見出してきた。家族内の位置は、人生のスタイルの上に消し難い刻印を残すものだ」―とアドラーは語る。
「人々はどこでも征服者であろうとし、他者を負かし、他者より勝れた者であろうという目標を追求していることを認めるほかない。この目標は、幼児初期の訓練の結果であり、自分のことを家族全体の中で平等な構成員の一人であると感じられなかった子供たちのライバル意識と競争心の結果としてあるといえる。私たちは、子供たちが協同するようによりよく訓練することによってのみ、これらの障害を取り除くことができると考える」
家族の目的は、ライフ・スタイルを保つことにある。家族はライフ・スタイルを表現できる方法のひとつであり、現在の状態と未来の目標の間の架け橋として作用する。
アドラーは、家族が未来の目標の手がかりを提供するものだと考えた。
家族の有り様は、ひいては人間の社会全体にも影響を与えてゆく。人間の未来を形作ってゆく子供達。彼らを育てる父親と母親。家族は子供たちに多くの人生の体験を与えてゆく。
アドラーは言う。
「子供の行動に指令(dictate)を与えるのは、子供の体験ではなく、その子供が自分の体験から引き出す〈結論〉なのだ」―と。
兄弟姉妹、長子、次子、末子、といったケースごとにその子供との関わり方、問題点をアドラーは指摘する。
父親、母親の役割とは何か。家族の意味とは何か。それは家族それぞれの人生にどう関わってくるのか。
その生涯における症例を通し、アルフレッド・アドラーが指向した家族の有るべき姿―「家族論」。
読者は本書によって、家族の意味と役割、そしてつながりの意味を知る―
kazokunoeikyoukazokunosinrigaku: kazokunotikaratoyuki (Japanese Edition)
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