二十数年ぶりに、知恵遅れの娘と北海道昭和新山の麓を訪れた“あたし”の脳裏に、過去からの苦しい思い出が沸き上がる。
思い出は、互いに支えあった、晴美ちゃんや明美ちゃん、ゴロちゃんやシンちゃん、そしてトシと言う、似た者同士を中心に、さらに過去へ、辛い弟との死別や、さらにもっと過去の、思春期の冬の夜の出来事などを辿り、転じて、組織の内部抗争を背景とした、明美ちゃんとシンちゃんの悲恋や、晴美ちゃんとゴロちゃんの数奇な物語、そして、偶然に見つけた赤ん坊のミイラをトリガーにして知らず知らず、そこに巻き込まれて行く“あたし”自身の物語として、展開される。
“あたし”は、“あたし”自身の過去の意味を問いつつ、“あたし”を取り巻く人生の諸相からの脱却を試みるけれど、生の裏側の暗い開口部に一度でも触れてしまった者の定めなのか、その吸引力に逆らえず、自分自身のみならず愛する者をも巻き込んで、その渦の中心へとひた走る。
やがて、中心に吸い込まれ、そこから続く長い潜在の時を過ぎ、“あたし”の前に広がる世界に目を向けた時、“あたし”は、今までの、そして、これからも続いて行く時の意味を知る事になる。
Top Obu Za Waarudo (Japanese Edition)
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