昭和20年宮内省図書寮刊の「大正天皇御製歌集」上下巻(国立国会図書館蔵)を合冊して電子書籍化したものです。
明治29年、17歳の東宮時代から、大正10年、病状が悪化しご公務を離れる直前までの御製、465首を収録。宮廷和歌の雅びな伝統を引き継ぎつつ、因襲にはとらわれない清新な発想や、自在な写生の御歌が多く見られます。
はるかなる沖の波間のはなれ島夕日をうけてあらはれにけり
這ひし跡さやかにみせて蝸牛いづこに今はかげをひそむる
神まつるわが白妙の袖の上にかつうすれ行くみあかしのかげ
「世上、大正天皇をめぐって根のない噂話が流布した時期がある。しかし何よりも、こうした歌からうかがわれる天皇は、こまやかで、鋭い物の見通しと、それを短歌の表現にさわやかに凝縮してしらべ豊かに歌う、すぐれた才能を持っていられたことがわかる。その面の才能においては、近代の三人の天皇の中で、随一の力を持っていられたのが大正天皇で、何よりも歌がそれを証明している」(岡野弘彦氏『おほみやびうた』解説)
注釈を付け、読みやすく修訂した本文と、原本を忠実に再現した翻刻と、両方を載せました。お好きな方を選んでお読み下さい。
本文はリフロー型の電子テキストですので、語彙検索や文字サイズの拡大縮小、メモ機能・辞書機能などがご利用になれます。
※『おほみやびうた―大正天皇御集』(邑心文庫)と原本を同一としますので、収録歌は同じになります。
※サンプルでは補注などへのリンクが不通ですが、電子書籍本体では正常にリンクします。
Emperor Taisho waka works with commentaries (Japanese Edition)
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