本書では、ウォーレン・バフェットとマイケル・ポータの教えを中心にピーター・ドラッカーの考えも取り入れながら<ナンバーワン企業の競争戦略>について考えます。単なる概念論だけではなく、<目次>に掲げられた4社を始めとする企業の具体的経営内容にも迫ります。
その中で、最も重要なのが<終身雇用の実力主義>です。そのエッセンスを、本文から抜粋し、下記に掲載します。
★終身雇用と年功序列はセットでは無い
私がいつも奇妙に感じるのは、マスコミを中心とする多くの人々が終身雇用と年功序列をセットで語り、まるで分かちがたく結びついていて切り離すことが出来ないもののように扱うことです。そんなことはありません。むしろ、両者は相反するものでありその調和しないものを一つの会社の中に押し込めようとするから、日本の多くの企業で問題が生じているのです。
なぜこの二つは相反するものなのか?まず、終身雇用について考えてみましょう。前回述べたように、「会社は愛されなければならない」のですが、会社が愛されるためには会社が社員に対して誠実であり、なおかつ社員からも信頼される必要があります。
会社が社員から信頼されるための最良の方法はたぶん終身雇用でしょう。社員は、自分の一生涯の食い扶持を保証してくれる会社に大いに感謝し、尽くそうという気持ちになるはずです。
例えば武士を考えてみましょう。封建制度では「御恩と奉公」という関係が機能していました。武士たちの所領を安堵(食い扶持を保証)することによって、主君に奉公するよう求める。ずいぶん古臭い話だと思われるかもしれませんが、当時も現在も人間の本質そのものは変わっていません。終身雇用とは所領安堵と同じことであり、これが確保されなければ、武士が主君に反旗を翻すように従業員が会社に対して反乱を起こしても仕方がありません。
逆に年功序列は、組織や従業員を腐敗させます。終身雇用で身分が保証されているのに加えて、仕事の結果が社内の地位や報酬に反映されないのであれば、社員のモチベーションは急低下します。例えば、旧ソ連やチャイナなどの共産主義国家で、終身雇用の年功序列組織である国営企業がどうしようもなくなりました。そして、結局資本主義的競争原理を取り入れた「市場化」で生き延びただけでは無く、チャイナに至っては「改革開放」という実力主義で大繁栄したことを見てもこの事実は明らかです。
人事・給与システムを頻繁に変更してきたある企業のオーナー社長もこう言っています。「固定給、完全歩合制など色々な方法を試したが、結局、生活最低限の基本給を保証して、それに加えて思い切った歩合給を支給するやり方が、もっともうまくいった」
「最低限の生活が保障された上で、実力次第でより多くのものを得ることが出来る」というシステムが最もうまく機能するということです。
【目次】
1)(競争)戦略とは、戦争のための策略である
2)ナンバーワン企業には多くの共通項がある
3)ナンバーワン企業の人事制度=「終身雇用の実力主義」
4)バフェットとポーターの共通項、堀(城壁)
5)ナンバーワン企業の財務・会計戦略
6)ナンバーワン企業の「仕組み」=「終身雇用の実力主義」
7)ポーター賞は情報の宝庫。
8)ナンバーワン企業は強みに集中する
9)競争戦略の核心その1 トレード・オフ
10)競争戦略の核心その2 ブランド力
11)競争戦略の核心その3 仕入れ力(節約力)
12)競争戦略の核心その4 社風
13)ナンバーワン企業その1 トヨタ自動車
14)ナンバーワン企業その2 良品計画
15)ナンバーワン企業その3 クレディセゾン
16)ナンバーワン企業その4 りそな
17) 競争戦略名言集その1
18) 競争戦略名言集その2
【巻末付録】
大歓迎!少子高齢化御一行様
SHUSHINKOYOUNO-JITURYOKUSYUGI (SHORYUSHA) (Japanese Edition)
Sobre
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