竹田さんは東京、町田市に妻の恵子さんと、三人の小さな子供たちと住んでいる。
休日に家族揃って、初めて上野動物園を訪れた。
子どもたちは生きた動物たちを初めて見て、大喜び。
たまたま、パンダがいなくて、がっかりしたが、レッサーパンダを見て、下の女の子は喜ぶ。
象やライオンの本物を見て驚き、シロクマやサル園のサル群の集団での動きに飽くことなく眺める。
上の動物園の東園と西園を結ぶモノレイルに初めて乗り、もの珍しいのに嬉しがる。
ペンギンを見たあと、ランチを食べに食堂に入り、みなで食事をする。
食後、しばらく休憩をとって、こんどはカバとミニカバの飼われている場所に行く。ミニカバの小さなのを見たあと、図太く、大きなカバを見て驚く。
竹田さんは口を大きく開けたカバを見て、急に思い出した。
独身のとき、ニューヨークで竹田さんは働いていた。会計事務所で、その時担当していた日本の貿易商社に、日本から初めての客が訪問するので、そこの村岡氏と一緒に迎えて、晩餐することになった。名古屋の鉄鋼会社の社長で初めての訪米であった。その鉄鋼会社の西田社長があまりにもカバに似た顔でその雰囲気に竹田さんは笑みを浮かべずにいられなかった。
三人でそろってイタリアンのレストランで食事するが、イタリアンのデッシュが西田社長にすべてすっぱい味で、とても食べられない。
竹田さんは折角の楽しかるべき晩餐が、何とも冷汗をかくような状況になってしまった。村岡氏も同じ気持ちであった。そして、最後に村岡氏が注文したものが、やっと、西田社長の口にあったのだった。
TANOSHIKIHIYAASE (Japanese Edition)
Sobre
Baixar eBook Link atualizado em 2017Talvez você seja redirecionado para outro site