小説『トリオソナタ』土居 豊 作
幻の昭和64年、20世紀末ウィーンに学ぶ若き指揮者が心に描くロマンチシズム!
「音楽の力は肉体に働きかけてエロスの炎に点火する…」
若きロマンチストが奏でる愛の第一楽章。
(Amazon内容紹介より)
本書は、音楽小説『トリオソナタ』と、その外伝というべき短編を合わせて刊行したものです。
いずれも、若き指揮者の原隆志をめぐる物語ですが、短編『CATCH A COLD』は、彼が世界的な活躍をする中での一幕です。もう一編の『出待ち』は、彼が日本に帰国した際のエピソードです。
小説『トリオソナタ』の第一版は、2005年に上梓した私の実質的なデビュー作です。
この作品には、読者にめぐまれる運があったようで、自分の尊敬する方々に褒めていただきました。まず、私淑していた作家の故・小川国夫さんです。不思議と小川さんに気に入っていただけて、「最晩年の友」「同道の士」などと、過分な言葉も頂戴しました。拙作『トリオ・ソナタ』の出版記念パーティにご招待したところ、はるばる大阪まで来てくださり、スピーチをいただきました。
※小川国夫のスピーチより引用
《「我が友、土居豊さんが野心的な大作を公にされました。記念碑的な作品でありますので、そのことをみなさまに…感動をお伝えして…ご挨拶を致したいと思います。勿論お読みになった方もたくさんいらっしゃると思いますが、私も食い入るように読みました。野心的、と先程申し上げましたけれども、大変スケールの大きい、しかも深みのあるお仕事を完成されて、友人の一人として喜びにたえません。
ウィーンで音楽修業中の青年の日常が特によく書けてるんですけれども、土居さんという人は、こうしてこれだけのリアリティを書ける、よっぽど想像力豊かな作家だなと思いまして、感心いたしました。それから、この音楽修業の青年の深い悩みというものも、突っ込んでよく書けている。」》
もう一人は、指揮者の藤岡幸夫さんです。ご自身のファンサイトに、土居豊の小説『トリオ・ソナタ』のご感想をアップしてくださいました。
↓
http://www.fujioka-sachio.com/album/album.htm
本作は指揮者を主人公にした青春小説ですが、本職の指揮者にリアルだと褒めていただき、お墨付きを得た思いです。
実は、この小説に描いた主人公の指揮者がウィーンの音楽院に留学しているのも、小説の最後でプラハに向かうのも、全くの創作です。ところが、今回、本作を読んでくださった指揮者の藤岡幸夫さんは、偶然にも、プラハで指揮者コンクールに入賞していたのでした。
このように、世界で活躍する指揮者に絶賛いただいた小説『トリオ・ソナタ』ですが、発売当時、新聞数紙の書評でもご紹介いただきました。けれど、その後、特に大きな話題になることなく、いつしか店頭から消えていってしまい、現在は、ほぼ絶版の状態にあります。
そこで、2012年に大幅に改訂し、第2版の『トリオソナタ』として電子書籍版とAmazonPOD、さらに三省堂のPODでも発売しました。
今回、合本版として再発売する『トリオソナタ1』は、若干修正した以外は基本的に第2版のままです。
次に、本書にまとめた短編2作について。
『CATCH A COLD』
小説『キャッチコールド』と題して、何度か携帯小説や電子書籍版で発売したものを、今回、大幅に修正して収録しました。初出は、「河南文藝 文学篇」2003年夏号(小川国夫 編集人)。
小説『トリオソナタ』の登場人物、指揮者の原隆志が主人公。原は、ロンドンの夏の音楽祭プロムスでチャイコフスキーの悲愴交響曲を指揮する。その数日前、隆志は元の彼女にそっくりなバレエダンサーと、劇場の楽屋口ですれ違った。声をかける間もなく、女は姿を消した。この女は果たして?
『出待ち』
小説『霊南坂』と題して電子書籍版で刊行していたものを、若干修正して収録しました。
指揮者、原隆志に思いを寄せる音大生の女の子は、サントリーホールでのコンサートのあと、隆志を待ち伏せする。不安定な追っかけ女性の危ない暴走。有名指揮者である中年男はそれをどうかわすのか?
toriosonata wan (doiyutaka) (Japanese Edition)
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