「中心の心臓」:
僕は今ここにいて、全身に迸(ほとばし)るエネルギーを感じている。これは中心の心臓から送り出されたもので、僕は特別な細い血管によってそれに繋がれている。僕の仕事はその血管の淀みや汚れを取り除くことだ。ウェットスーツを着て酸素ボンベを背負い、血の流れの中を泳いで行く。しかしある日突然血液に異常が起きて・・・。(長めの短篇小説)
「七つの心臓を持つ男」:
「俺はかつて七つの心臓を持っている男を知っていた」とJは言った。「彼は言っていた。だから自分は六回までなら死んでも大丈夫なのだと」。Jは僕にその不思議な知り合いについて語る。七つの心臓を持つ男は一体どんな人生を生きたのか・・・。(短篇小説)
「パーキングエリア、あるいは魂の休息所」:
「彼は高速道路のパーキングエリアに理不尽なほど強く惹かれていた」。僕の唯一の友人であるその男は、なぜか高速道路のパーキングエリアを心から愛していた。そんなのは便宜的なものに過ぎない、と言う僕に彼は一度自分と一緒に来てみればその魅力が分かると言う。そこで僕らは休日に二人であるパーキングエリアを訪れることにした・・・。(少し長めの短篇小説)
「黒い影」:
「夜中に目を覚ますと、天井に謎の物質が張り付いていた」。それはまるで将棋の駒のような形をしていた。全体が影のようなもので出来ていて、天井からじっと僕を見下ろしている。それは一体何だったのだろう?僕はその黒い王将に見つめられながら、不可思議な世界を通り抜けることになる・・・。(短篇小説)
「ある男」:
舞台には一人の男が座っている。彼は悲しみに暮れ、「俺は孤独だ」と独り言をつぶやいている。そこに羊の角を付けた別の男がやって来て、自分と役割を交換しないかと持ちかける。実はそんなことをすると寿命が縮まってしまうのだが、悲嘆に暮れる男はいとも簡単に承諾してしまう。そして彼は羊としての新たな人生を生き始めることになる・・・。(戯曲。あるいは戯曲を模した短篇小説)
長短計5編の短篇小説(うち一篇は戯曲)を収録。
A Central Heart (Japanese Edition)
Sobre
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