Akiyama Saneyuki: Sakano-ue-no-Kumo and Russo-Japanese War Kinsei meisho genko roku in contemporary Japanese (Japanese Edition)

　日露戦争時、日本海海戦において東郷平八郎の参謀として連合艦隊を勝利に導いたことで知られる秋山真之（あきやまさねゆき）。兄・好古、俳人・正岡子規とともに、近年ＮＨＫでドラマ化された司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』の主人公でもある。本作は、昭和初期に編まれた幕末・明治の武将・軍人の伝記集『近世名将言行録』から、「秋山真之」を、原文の味わいを残しつつわかりやすい現代語に改めたものである。漢文は読み下した上で現代語訳を付し、文語調の表現を書き改めて、若い人々にも読みやすいものとした。名言「本日天気晴朗なれども波高し」の軍事的な意味から語り起こし、テレビドラマにはなかったエピソードなども交え、とりわけ日露戦後の真之の活躍にも紙数を割くなど、不世出の知将の実像に迫る傑作であり、真之に関する小説や研究書、エピソード集などあらゆる本の基となっている種本でもある。