目次
Prologue
交渉とは何か
交渉の特徴・種類・手順
交渉の特徴
交渉の種類
交渉の手順
交渉術のポイント
相手を知る
自らを知る
力関係を知る
交渉の心構え
Part 1.
交渉の準備とリハーサル
Section 1.
交渉目標や戦略を立てる
目標を決める
交渉担当者を決める
社内合意や承認を得る
全体の戦略を立てる
詳細な戦術を決める
Section 2.
交渉相手を調べて出方を予想する
交渉相手を調べる
過去の交渉相手の出方を知る
相手の決定権者を知る
相手の目標を予測する
色々なソースに当たる
前もって会って話をする
相手の反応を予想する
反対提案を予測する
Section 3.
プレゼン作成やリハーサルをする
プレゼン資料を作成する
相手のメリットを強調する
Yes/Noで答えにくい質問を考える
妥協できる余地を考える
譲れない点を決めておく
リハーサルをする
コラム その1
ほめるところが見つからなければ、靴紐をほめる
Part 2. 交渉を開始し議論を展開する
Section 1 アポをとりプレゼンを行う
電話をする
国際電話をかける
アポイントをとる
プレゼンを始める
プレゼンの目的や構成を伝える
プレゼンを進める
プレゼンを終了する
Q&Aセッションをする
Section 2
色々な交渉の方法
交渉を始める
両者の現状の説明
1対1の交渉
社内の交渉
会社間の交渉
国際的な交渉
ストライキの交渉
労働条件の交渉
第三者を含めた交渉
電話やテレビ会議での交渉
e-mailでの交渉
面接を受ける
給与の値上げを要求する
コラム その2
ブレーンストーミングは上手に使えば交渉でも役立つ
Section 3
交渉の範囲と基準を決める
資料や情報を見せ合う
交渉の範囲を決める
責任の所在を明らかにする
基準を決める
コストを基準にする
利益を基準にする
相場を基準にする
過去の実例を基準にする
Section 4
交渉における場面別表現
値下げを要求する
値下げ要求に返事をする
合意しやすい環境を作る
共通点を見出す
敵対心を持たないようにする
賛成する
反対する
違った考えを述べる
期日を決める
期限を決める
所要時間について話す
納期の話をする
書類の取り扱いを決める
コラム その3
契約書にサインはしたのか?
Part 3
議論を展開する
Section 1
質問したり答えたりする
質問する
質問に答える
詳しい説明を求める
Section 2
再検討や再提案する
再検討を促す
再検討を約束する
再提案を促す
再提案を約束する
修正を促す
修正を約束する
Section 3
譲歩する
譲歩を要求する
譲歩する
譲歩を断る
再検討を断る
再提案を断る
再提案刻限を決める
Section 4
難局を切り抜ける
論理的に進める
感情的にならない
性急な結論は避ける
交渉時間を稼ぐ
緊急性を認識してもらう
キャンセルする
相手から話すように促す
話し合いを中断する
合意に達せずに終了する
別の交渉相手を探す
他社にあたる
相手に考えさせる
弁解する
謝罪する
コラム その4
商品を売り込む前に自分を売り込む
Part 4
交渉をまとめる
Section 1
結論を出す
仕方なく同意する
合意事項を確認する
合意事項を書面にする
合意事項の承認を与える
合意事項の承認を得る
損害額や被害額を報告する
感謝の気持ちを表す
結論をまとめて述べる
詳細を述べる
ファックスをする
電子メールをする
Section 2
文書を交わす
覚書を作成する
契約書を取り交わす
発注する
コラム その5
約束は書いてもらう
Part 5
成功する交渉のテクニック
Section 1
交渉のテクニック
1.相反するふたつの交渉テクニック
1.2 win-winテクニックの特徴
1.3 win-loseテクニックとwin-winテクニックの比較
情報の流れ
相手の理解
共通点の模索
解決策の重視
利益の考え方
2.BATNAを準備しておき、最終的に利益を確保する
3.話し合いは厳しく、交渉相手には優しく
4.契約が最終的な形になるまでは、承認しない
Section 2
用意周到な準備
1.交渉計画書の作成
BATNAの状況と総合的戦略
2.資料の上手な集め方
3.ジョイントベンチャーのチェックリスト
Section 3
交渉術の学び方・磨き方
1.交渉の倫理
2. フォローアップの方法
3. 国際的な交渉で使われる代表的な戦術
善玉・悪玉戦術 (Good Guy/Bad Guy Tactics)
高い玉・低い玉戦術 (High Ball/Low Ball Tactics)
問題戦術 (Bogey Tactics)
おまけ要求戦術 (The Nibble Tactics)
弱虫戦術 (Chicken Tactics)
脅迫戦術 (Intimidation Tactics)
攻撃的態度 (Aggressive Behavior Tactics)
4.これらの戦術に対抗するための一般的な心得
相手を無視する
話し合いをする
しっぺ返しをする
仲間として取り込む
Prologue
交渉とは何か
交渉の特徴・種類・手順
交渉の特徴
広辞苑によりますと、交渉とは、「相手と取り決めるために話し合うこと」、とあります。ロングマン現代英語辞典によりますと、”official discussions between two or more groups who are trying to agree on something “「何かについて合意しようとしている二つまたはそれ以上のグループの公式な話し合い」(著者訳)。私たちは、日常生活のさまざまな場面で交渉をしています。相手の言っていることに対し、黙っていると、自分が損をすると考えたときに交渉がはじまります。交渉には必ず交渉相手が必要です。そして、交渉の当事者たちは、合意に達することを目標としています。二社間で、交渉がまとまらない場合には、第三者の調停が必要になることもあります。交渉の結果は、契約になったり、条約になったり、覚書になったりといろいろあります。合意に達したことは、お互いに実施しなければなりません。合意したことが、実施されない場合には、相手側から、督促されたり、会社同士の場合には契約不履行で訴えられたりする場合もあります。
交渉の種類
交渉にはいろいろな種類があります。国対国の交渉で代表的なものとしては、安全保障条約、漁獲高の条約、輸出入品目や関税などの条約があります。会社対会社であれば、売買契約、技術契約などがあります。部門対部門であれば、予算額や人員数の取り決めがあります。上司対部下の交渉であれば、人事評価や給料や昇進の約束などがあります。店員対客であれば、値段交渉、クレームの処理についての話し合いなどがあります。夫対妻であれば、不動産や車の購入、夫の小遣いなどの話し合いがあります。親対子であれば、毎月の子供のお小遣いや、買ってもらいたいものについての話し合いなどがあります。
交渉の手順
国対国の交渉であれば、お互いの外務省を通して、期日や場所、担当者を決めて条約交渉を開始します。会社間の売買契約であれば、買い手側が見積もり依頼書を出し、それに対して、売り手側が見積書を提出したときから、交渉が開始します。この場合にも、交渉に要する日数、開催場所、担当者などを決める必要があります。同じ社内の部門間の予算額交渉であれば、経理部門の立会いの下で行います。人員数の取り決めであれば、人事部門の参加のもとで行います。上司対部下の交渉であれば、一対一が普通ですが、すぐ上の上司だけでは埒が明かない場合には、その上の上司が参加することもあります。店員対客の値段交渉の場合は、普通は一対一ですが、店員が値引きの決定権を持っていない場合には、売り場長や店長の参加が必要になることもあるでしょう。夫対妻の車を買う交渉であれば、予算額や支払い方法、車のタイプや色やオプションなどを話し合うことになるでしょう。親対子であれば、買って欲しいおもちゃの種類や金額、買ってあげるためには、今よりも成績をあげるとか、日ごろの整理整頓や、親の言うことをもっと素直に聞くなどの条件が必要になるでしょう。
たとえば、会社間の売買契約交渉の一般的な進め方は次のようになるでしょう。
まず、交渉相手の会社を絞り込みます。次に交渉の準備を行い、交渉の担当者を決めます。値引きを要求する場合には、他社の見積もり金額なども資料として用意し、自分たちの目標価格を決定します。交渉相手に交渉の趣旨を伝えて第一回交渉の日程と参加者を決定します。そして、第一回交渉を行い、値下げしてほしい額を相手に伝えます。それに対して、相手は、第二回交渉までに検討をします。第二回交渉では、値下げ要求に対し、完全に満足させる値段を再見積もりすることはできないのが一般的です。そこで、さらに値下げをするためには、発注金額や量を大きくしたりしてほしい
Prologue
交渉とは何か
交渉の特徴・種類・手順
交渉の特徴
交渉の種類
交渉の手順
交渉術のポイント
相手を知る
自らを知る
力関係を知る
交渉の心構え
Part 1.
交渉の準備とリハーサル
Section 1.
交渉目標や戦略を立てる
目標を決める
交渉担当者を決める
社内合意や承認を得る
全体の戦略を立てる
詳細な戦術を決める
Section 2.
交渉相手を調べて出方を予想する
交渉相手を調べる
過去の交渉相手の出方を知る
相手の決定権者を知る
相手の目標を予測する
色々なソースに当たる
前もって会って話をする
相手の反応を予想する
反対提案を予測する
Section 3.
プレゼン作成やリハーサルをする
プレゼン資料を作成する
相手のメリットを強調する
Yes/Noで答えにくい質問を考える
妥協できる余地を考える
譲れない点を決めておく
リハーサルをする
コラム その1
ほめるところが見つからなければ、靴紐をほめる
Part 2. 交渉を開始し議論を展開する
Section 1 アポをとりプレゼンを行う
電話をする
国際電話をかける
アポイントをとる
プレゼンを始める
プレゼンの目的や構成を伝える
プレゼンを進める
プレゼンを終了する
Q&Aセッションをする
Section 2
色々な交渉の方法
交渉を始める
両者の現状の説明
1対1の交渉
社内の交渉
会社間の交渉
国際的な交渉
ストライキの交渉
労働条件の交渉
第三者を含めた交渉
電話やテレビ会議での交渉
e-mailでの交渉
面接を受ける
給与の値上げを要求する
コラム その2
ブレーンストーミングは上手に使えば交渉でも役立つ
Section 3
交渉の範囲と基準を決める
資料や情報を見せ合う
交渉の範囲を決める
責任の所在を明らかにする
基準を決める
コストを基準にする
利益を基準にする
相場を基準にする
過去の実例を基準にする
Section 4
交渉における場面別表現
値下げを要求する
値下げ要求に返事をする
合意しやすい環境を作る
共通点を見出す
敵対心を持たないようにする
賛成する
反対する
違った考えを述べる
期日を決める
期限を決める
所要時間について話す
納期の話をする
書類の取り扱いを決める
コラム その3
契約書にサインはしたのか?
Part 3
議論を展開する
Section 1
質問したり答えたりする
質問する
質問に答える
詳しい説明を求める
Section 2
再検討や再提案する
再検討を促す
再検討を約束する
再提案を促す
再提案を約束する
修正を促す
修正を約束する
Section 3
譲歩する
譲歩を要求する
譲歩する
譲歩を断る
再検討を断る
再提案を断る
再提案刻限を決める
Section 4
難局を切り抜ける
論理的に進める
感情的にならない
性急な結論は避ける
交渉時間を稼ぐ
緊急性を認識してもらう
キャンセルする
相手から話すように促す
話し合いを中断する
合意に達せずに終了する
別の交渉相手を探す
他社にあたる
相手に考えさせる
弁解する
謝罪する
コラム その4
商品を売り込む前に自分を売り込む
Part 4
交渉をまとめる
Section 1
結論を出す
仕方なく同意する
合意事項を確認する
合意事項を書面にする
合意事項の承認を与える
合意事項の承認を得る
損害額や被害額を報告する
感謝の気持ちを表す
結論をまとめて述べる
詳細を述べる
ファックスをする
電子メールをする
Section 2
文書を交わす
覚書を作成する
契約書を取り交わす
発注する
コラム その5
約束は書いてもらう
Part 5
成功する交渉のテクニック
Section 1
交渉のテクニック
1.相反するふたつの交渉テクニック
1.2 win-winテクニックの特徴
1.3 win-loseテクニックとwin-winテクニックの比較
情報の流れ
相手の理解
共通点の模索
解決策の重視
利益の考え方
2.BATNAを準備しておき、最終的に利益を確保する
3.話し合いは厳しく、交渉相手には優しく
4.契約が最終的な形になるまでは、承認しない
Section 2
用意周到な準備
1.交渉計画書の作成
BATNAの状況と総合的戦略
2.資料の上手な集め方
3.ジョイントベンチャーのチェックリスト
Section 3
交渉術の学び方・磨き方
1.交渉の倫理
2. フォローアップの方法
3. 国際的な交渉で使われる代表的な戦術
善玉・悪玉戦術 (Good Guy/Bad Guy Tactics)
高い玉・低い玉戦術 (High Ball/Low Ball Tactics)
問題戦術 (Bogey Tactics)
おまけ要求戦術 (The Nibble Tactics)
弱虫戦術 (Chicken Tactics)
脅迫戦術 (Intimidation Tactics)
攻撃的態度 (Aggressive Behavior Tactics)
4.これらの戦術に対抗するための一般的な心得
相手を無視する
話し合いをする
しっぺ返しをする
仲間として取り込む
Prologue
交渉とは何か
交渉の特徴・種類・手順
交渉の特徴
広辞苑によりますと、交渉とは、「相手と取り決めるために話し合うこと」、とあります。ロングマン現代英語辞典によりますと、”official discussions between two or more groups who are trying to agree on something “「何かについて合意しようとしている二つまたはそれ以上のグループの公式な話し合い」(著者訳)。私たちは、日常生活のさまざまな場面で交渉をしています。相手の言っていることに対し、黙っていると、自分が損をすると考えたときに交渉がはじまります。交渉には必ず交渉相手が必要です。そして、交渉の当事者たちは、合意に達することを目標としています。二社間で、交渉がまとまらない場合には、第三者の調停が必要になることもあります。交渉の結果は、契約になったり、条約になったり、覚書になったりといろいろあります。合意に達したことは、お互いに実施しなければなりません。合意したことが、実施されない場合には、相手側から、督促されたり、会社同士の場合には契約不履行で訴えられたりする場合もあります。
交渉の種類
交渉にはいろいろな種類があります。国対国の交渉で代表的なものとしては、安全保障条約、漁獲高の条約、輸出入品目や関税などの条約があります。会社対会社であれば、売買契約、技術契約などがあります。部門対部門であれば、予算額や人員数の取り決めがあります。上司対部下の交渉であれば、人事評価や給料や昇進の約束などがあります。店員対客であれば、値段交渉、クレームの処理についての話し合いなどがあります。夫対妻であれば、不動産や車の購入、夫の小遣いなどの話し合いがあります。親対子であれば、毎月の子供のお小遣いや、買ってもらいたいものについての話し合いなどがあります。
交渉の手順
国対国の交渉であれば、お互いの外務省を通して、期日や場所、担当者を決めて条約交渉を開始します。会社間の売買契約であれば、買い手側が見積もり依頼書を出し、それに対して、売り手側が見積書を提出したときから、交渉が開始します。この場合にも、交渉に要する日数、開催場所、担当者などを決める必要があります。同じ社内の部門間の予算額交渉であれば、経理部門の立会いの下で行います。人員数の取り決めであれば、人事部門の参加のもとで行います。上司対部下の交渉であれば、一対一が普通ですが、すぐ上の上司だけでは埒が明かない場合には、その上の上司が参加することもあります。店員対客の値段交渉の場合は、普通は一対一ですが、店員が値引きの決定権を持っていない場合には、売り場長や店長の参加が必要になることもあるでしょう。夫対妻の車を買う交渉であれば、予算額や支払い方法、車のタイプや色やオプションなどを話し合うことになるでしょう。親対子であれば、買って欲しいおもちゃの種類や金額、買ってあげるためには、今よりも成績をあげるとか、日ごろの整理整頓や、親の言うことをもっと素直に聞くなどの条件が必要になるでしょう。
たとえば、会社間の売買契約交渉の一般的な進め方は次のようになるでしょう。
まず、交渉相手の会社を絞り込みます。次に交渉の準備を行い、交渉の担当者を決めます。値引きを要求する場合には、他社の見積もり金額なども資料として用意し、自分たちの目標価格を決定します。交渉相手に交渉の趣旨を伝えて第一回交渉の日程と参加者を決定します。そして、第一回交渉を行い、値下げしてほしい額を相手に伝えます。それに対して、相手は、第二回交渉までに検討をします。第二回交渉では、値下げ要求に対し、完全に満足させる値段を再見積もりすることはできないのが一般的です。そこで、さらに値下げをするためには、発注金額や量を大きくしたりしてほしい