児童文学作家・岡田貴久子の初期短編『バナナがいっぽん、あったなら』が、20年の時を経てよみがえる!
1994年「日本児童文学」掲載の未書籍化表題作に加え、著者が認めた若い才能、詩人・草間小鳥子の処女作『たぬパン』を同時収録。
【内容紹介】
ひょんなことから手に入れたバナナの鉢植えの夢にいざなわれ、オサムはトカゲだった頃のしあわせな日々へと踏み込んでゆくが…。
「…オサムは、はっとした。
今度——なんて、ないんだった。
永遠にないのだ。なぜなら、自分はトカゲなのだから。トカゲの姿をして。トカゲの言葉しか話せないのだから。
このとき、オサムがおどろいたのは、「自分がトカゲである」という事実についてじゃなかった。「自分がトカゲである」ことを、一瞬、かなしいと感じた自分についてだった。」
(本文より)
岡田貴久子の原点が垣間見える初期の傑作!
【著者紹介】
岡田 貴久子(おかだ・きくこ)
児童文学作家。「うみうります」(白泉社)は日本書籍教科書4年国語・上に収められている。代表作に『宇宙スパイウサギ大作戦』『怪盗クロネコ団』(理論社)シリーズ、『バーバー・ルーナのお客さま』(偕成社)シリーズなど多数。月刊MOEにて書評も担当。
草間 小鳥子(くさま・ことりこ)
詩・物語かき。『ユリイカ』『現代詩手帖』『小説現代』掲載。作家・岡田貴久子と共同レーベル「クロネコ商會」を設立。英検1級、知的財産2級管理技能士。
Banana Dream Magical Bread (Japanese Edition)
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