Chushingurazensenomakunashi (Sekiyouteibunko) (Japanese Edition)

本書は、寛政６年（１７９４年）に発表された山東京伝の黄表紙で、仮名手本忠臣蔵の登場人物の前世を描いたお話です。例えば鹽冶判官（浅野内匠頭）の前世は鳶職人で、井戸替えのときに取った鮒を持帰ろうとして、高師直（吉良上野介）の前世の猫に額を引っかかれ、その報いで、忠臣蔵では、判官が師直に「井の中の鮒」と罵られて師直の額を切りつけることになるという趣向などです。
忠臣蔵のお話を思い出しながらお読みいただくと、一冊で二度おいしいかと存じます。