国破れて山河あり、城春にして草木深し(杜甫、春望詩)。バブルはじけて大地、海、河、空の環境破壊。環境の悪化は深刻である。経済成長こそ中国共産党独裁の正当性を立証する動かぬ証拠であった。党は成長の邪魔をする事物を排除し、格差や基本的人権まで目をつぶってひたすら高度成長を追い続けた。
江沢民、胡錦濤、習近平ら指導者が追い求めた「豊かな中国」は実現した。各地に高速道路、鉄道が四通八達し、近代的な空港や産業施設が築かれた。世界的大都市が、中国各地に現れた。実際に訪れれば、巨大ビル群と交通インフラ、各種生産設備に打ちのめされるほどの衝撃を覚えるだろう。
だが10年に及ぶ長いバブルが崩壊した今、残されたのは巨大な環境破壊であった。大地、大河、大海が汚染され、取り返しのつかない環境破壊が起きた原因は、中国共産党が経済成長のために誤って蹴りこんだオウンゴール(自殺点)にあった。
年明けから上海証券市場は暴落し、取引停止を繰り返した。原油安と相まって中国経済不安は世界を揺るがした。新宿の大ホテルで1月に開かれた恒例の「新春投資セミナー」に登壇した野村証券の投資情報部長の竜沢俊彦氏は「中国不安というお化けが東京証券取引所に出没し株価の足を引っ張っている。このお化けは夏ごろにはいなくなり、株価は年末に向けて上昇する」と力説した。しかし「中国政府が発表する統計は信用できない、という人もいますが、そうなると何もお話しできない」と付け加え、会場の失笑を誘った。そうだろう。笑いたくもなるではないか。東京市場は上海市場の急落を受けて、年初から下げ続けていたからだ。世界同時不況の策源地が中国である、と誰もが思っているから、竜沢氏のご託宣をそのまま信じる人は皆無に近い。中国不安というお化けの正体はどうなっているのか。著者はバブル期の中国に長期滞在して、発生から終焉の道をたどった。中国は日本と同様、デフレ経済に突入し「失われた20年」を今後経験する、可能性がある。
chuugokuhuan no jittai: baburuno atoni kankyouhakai (Japanese Edition)
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