リーマンショック後に外資系クライアントを失い、自分の広告制作会社を清算。そして離婚。残されたわずかな海外株でデイトレーダーを始めた「おれ」は、上野と浅草の間あたりの下町でマンション暮らし。市場が終わったあと近くの「ワンワンカフェ」へ行く習慣だった。人間嫌いになった「おれ」は犬のほうがマシに思えた。ところが、突然、犬の言葉が聞こえてきた……。犬が足につけていた紙片は、一万円札の角。犬が送ってくるイメージのままに、その路地へ行ってみると、いつしか「おれ」は事件に巻き込まれていた――。
コミュニケーションに難があると元妻に言われた主人公が、改善のために通うカウンセラーの上条に語る形式で、紙片の謎、密室風の犯行現場、消えた金貸し老人などの謎が解かれていくとき、過去の人間関係が思いがけなく犯罪となっていくドラマが浮かび上がる。約25000字。
deitoretannteiepisodowaninunikike (Japanese Edition)
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