今の精神医療の問題を的確に表現しているのは、「薬漬け医療」でも、「多剤大量処方」でもありません。それは、「医原性の精神病」です。適切と言われている標準薬物療法を守っていてもそれは起こっています。専門用語、統計、論文を用いずに、こどもにもわかる文章で解説されています。最後のページは耳に痛く、心に響きます。
2012年に日本うつ病学会ガイドラインが、軽症うつに対する薬物療法に強い警鐘をならしたにもかかわらず、相も変わらない内容の本が書店では並び続け、「うつチェック→ 早めの受診→ お薬と休養で必ず治ります→ 新薬は副作用がなく、安全」が大手を振って歩いています。
一方、ネット上では、論拠をあげずに精神医療を誹謗中傷したり、悲惨な例ばかりを紹介していたりしているサイトがあります。かえって問題の本質は見えにくくなっています。
「こどもにもわかる 医原性の精神病」では、その問題の本質だけをできるだけやさしい言葉で切り出して、精神医療の現状が描かれています。前作、「うつは心の薬害。」とは対照的に短編ですが、力作です。こどもにもわかる解決策が、専門家であればあるほど浮かび上がらないことに、関係者に猛省をうながします。
うつ病に悩んでいる方のみならず、ADHD問題に悩むご家族、教員の方にもぜひ読んでいただきたい作品。そして、お子さんにもどうぞ。(世界へ向けた英語版も同時好評発売中!英語版タイトルは、Easy to Understand "Iatrogenic Psychosis" です。)
著者経歴:
ジェレミー・ムーンチャイルドはペンネームで日本人、東京生まれ、上智大学外国語学部卒、商社勤務後、米国某州立大学経営大学院MBA(経営学修士)、某外資系マーケティング部新製品開発部長、某外資系マーケティング&開発責任者、某外資系日本代表。うつ病にて、自宅療養約9年。妻と3人の娘と横浜市在住。影響を受けた作家、ドストエフスキー、カミュ、ジェフリー・アーチャー、アーサー・C・クラーク。
目次 (ページは、A4原稿上のもので、参考まで)
はじめに3
第一章4
「医原性」って?5
「精神病」って?5
遺伝なの?6
脳内物質では?6
第二章8
診断は?9
薬は効く?9
副作用は?10
第三章13
お医者さんは?14
治らないの?14
それが医原性?15
別の病名?15
第四章17
お医者さんは?18
薬屋さんはどうして?18
本当に治ってないの?19
第五章22
薬を止めれば?23
取り締まれないの?23
どうすれば?23
子供は関係ない?24
終章26
昔は?27
なんとかならないの?27
著者経歴など32
参考文献33
ジェレミー・ムーンチャイルドの公式HP:
https://jeremmiemoonchild.wixsite.com/mysite
Easy Even for Kids to Understand Iatrogenic Psychosis such as depression bipolar disorder schizophrenia and ADHD etc: Plain Explaination on Near Future Key Words for Mental Health (Japanese Edition)
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