《性技を主とした官能小説ではなく、知り合った頃の妻を理想の女とし、現実の妻の姿とのギャップに気持ちがついて行けず悶々とする男の心理を描いた官能小説(文学)です》
☆
一人息子が家から出ていき、妻と二人暮らしになった夫の胸に清楚でつつしみ深い初恋の人の面影が宿っていて、粗野でだらしのない妻の姿を目にするつど、その面影を追うことで心ひそかに慰めを得る夫。
妻が初恋の人のはずであったが、現実の妻はその面影をとどめておらず、いつしか夫の胸にその初恋の人が生き生きとよみがえり、妻と似ても似つかない人に。往々にして女はリアリストであり、一方男はロマンチストであると言われるが、それの一つの具体的な夫婦のありさまとして描いた作品です。
ぼくの横で、でんと脚をひらき、お腹まで隠れる深履パンティー丸出しでしどけなく寝入り、大きな音を発して放屁することもあれば、びっくりするような寝言を言うこともある。リビングルームでテレビを見ていて、寝言と分かっていても気になって寝室の襖をそうっと開けると、「うむっ」目覚め、しっしっと野良猫を追い払うような目をする。
その女房と、心やさしい淑やかな初恋の人が同一人物ということがあるものか。それなら聞くが、初めてデートしたところはどこや、それに初めてアレをしようとした時の個室喫茶での事が言えるのか……。
futarinoonna (Japanese Edition)
Sobre
Baixar eBook Link atualizado em 2017Talvez você seja redirecionado para outro site