Hakumeino-raihosha001 Wakusei-Hasiera series (Japanese Edition)

惑星ハシエラの小国バスコニア王国は、大国でありまた同盟国でもあるテキシナ共和国からの一方的な同盟破棄を宣言されたその日、突如として反政府軍によるクーデターに見舞われる。
テキシナ共和国の首都ダージンに住む新人天文学者ルオ・メイリンは、その惨状をテレビの報道で知った。かつてバスコニア王国の首都イルーナに留学していた事のあるメイリンは、この報道をきっかけにかの地で生き別れた二人のバスコニア人を思い出す。
”果たして彼らは無事なのだろうか――”
ほの暗い後ろめたさを含むその二人との思い出に触れた直後、勤務先の国立天文台から急遽呼び出されるメイリン。慌てて天文台に向かったメイリンは、そこで奇妙な発光物体の発見を知らされるのだが――。
内戦によって混沌状態に陥ったバスコニア王国と、惑星ハシエラに迫り来る未知の発光物体。複雑に絡み合うこれらは、果たしてメイリンを一体どんな運命に巻き込むのか――。
そしてその運命に、メイリンの青春時代に欠かせないその二人のバスコニア人はどのように関わっていくのか――。
前エピソード「一万年の漂流記」から場所を移した「地上に残った人々」の物語。惑星ハシエラの歴史において、人類の足跡が認められない「暗黒時代」をひもとく新章の第一巻。