ある日、工事現場から惨殺死体が発見される。
しかし、容疑者はいっこうに浮かび上がってこなかった。犯行現場には、反魂草が植えられていた。反魂と言うのは、死者を蘇(よみがえ)らせるという意味だった。高崎俊太郎は、その反魂草が気になっていた。
一方西城大学心理学教授の緒方玲子は、最近頻発している妙な症例に、興味を持ち始めていた。ヨウコという女と結婚して生活を共にしたが、失踪したと主張する患者が、たて続けに3人保護されたのである。
玲子はこの症例についての恩師狭山の見解を聞きに城東大学に来た。玲子はそこで大学時代の恋人篠田佑介と出会う。
第2の殺人事件が、最初の殺人事件と同じ場所で起きた。犯人の豊中は、自分の妻が被害者に殺されたから、その報復だと語ったが、玲子の大学の付属病院に入院している3人と同じだった。高崎俊太郎は玲子に、入院している3人の患者に事情聴取させてくれと頼む。3人目の東京在住の男が最初の殺人事件の犯人だった。
チャットルームのアキが、閲覧すると呪われるホームページ発見する。玲子は誤ってそのページにアクセスしてしまい、その日から、自分の中で「ヨウコ」という女性の記憶が増幅していくのを感じていた。アキによってホームページの作者が磯村だと告げられ、佑介はいつも磯村といた奥田陽子を思い出す。
日に日に玲子は、陽子になりつつあった。俊太郎は必死で玲子を元に戻す方法を模索する。玲子は自分自身が消えていく恐怖に駆られている。
佑介は、狭山に事情を聴くために、城東大学まで足を運ぶ。狭山は磯村が作ったコンピューターウイルスで、陽子の情報的クローンを作ろうとしていることを打ち明ける。またそのウイルスの副作用で、陽子が自殺した原因になった男たちを殺したことも話した。
磯村が玲子のマンションを訪ねた。玲子は、とうとう、陽子になってしまっていた。
佑介は、磯村と結託して陽子を蘇らせようとした狭山を、ウイルス完成までのプロトタイプで由希子を死に至らしめたことと、同時に糾弾した。狭山は認めた。
狭山は、「佑介君あのウイルスは、闇に葬らなければならない。君の言った通り、私には道義的な責任がある。」と言って、磯村を殺し自分も自殺した。
部屋にかけてあった、磯村のコートのポケットから反魂草が見つかる。
HANGONSOU (Japanese Edition)
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