青い海と緑の美しい山の島根県。
今回は出雲のことばの仔ネズミスーちゃんです。
出雲の言葉は素朴で、素直さを感じます。
あらすじ
仔ねずみスーちゃんはある日、かあちゃんがとても大切にしてた人形を落として割ってしまいます。怒ったかあちゃんはすーちゃんに
『こぎゃんウッカリもんは、おかあちゃんの子じゃないわっ。スーは橋の下で拾って来た子だったんだけんね』
と怒鳴ってしまいます。とっても悲しい気持ちになったスーちゃんは、一大決心をします。本当のかあちゃんに会いに行くと!
出雲の言葉の解説
東西に長く、日本海には隠岐の島が浮かぶ島根県。
方言も、島根県東部の「出雲弁」、島根県西部の「石見(いわみ)弁」、隠岐諸島の「隠岐弁」の、大きく3つに分かれます。
わたしは、島根県東部にある松江で生まれ育ちました。
さて、「出雲弁の代表選手は?」と聞かれたら、わたしは「だんだん」(=ありがとう)と答えます。
……といっても「だんだん」は、実際には、ほとんど使われていません。
わたしが、生の「だんだん」を聞いたのは、昭和50年代に一度だけ。
小学校の地域活動で、近所のおばあちゃんの家をたずねたときのことでした。
「よく来てくれたねえ。ありがとう、だんだん、ありがとう」
あのときの、おばあちゃんの柔らかな笑顔。
うれしくて、ちょっぴりくすぐったいような気持ちになったのを、覚えています。
日常で使われていないものの、ドラマのタイトルにもなるくらいですから、「だんだん」の知名度は高いようです。
言いやすくて、響きもどことなく可愛い。
「ありがとう」の発音が残っていない不思議な感覚も、魅力なのかもしれませんね。
いつか、おばあちゃんになったらと言わず、今からでも少しずつ使ってみたい出雲弁のひとつです。
出雲のことば作者より
Honto no Okachan Shimaneken Izumo no Kotoba Hougen Ehon Honto No Kachan Series (Japanese Edition)
Sobre
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