アンティークで
お金を稼ぐ方法
(どんと稼ぐ)
J ミラー 著
伊藤 浩二 訳
訳者前言
私とアンティークとの出会いは、父親が骨董を収集しており、子供の頃からで、骨董は日常生活の中にありました。大人になり、ある機会まで、アンティークとのふれ合いはなく、仕事の関係で、米国人との家族付き合いのなかで、あるアンティーク・フェアーに誘われて以来、「アンティーク熱」が高じてしまいました。 最初は、「東洋骨董」の収集でしたが、欧州の海外勤務の機会があり、「西洋骨董」の「美しさ」に惹かれ、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン等のアンティーク店等に足を運びました。
欧州の書店に立ち入ると、自然にアンティーク本が目に付き、その中で 「HOW TO MAKE MONEY OUT OF ANTIQUES」 JUDITH MILLERとの出会いがあり、夢中で読んだのが、昨日のように思い出されます。
この本を是非、日本人たちに紹介したいと思い、この度、「電子書籍」として発行し、お買い求め頂ければ、アンティークに興味のある方、すでに収集の方、アンティークを売買されている方等の幅広い方々の為になると思います。そして、アマチュアからプロの方々が、アンティークを買い、持ち、売る、楽しみと喜びが得られるものと信じています。
一人でも多くの皆様に読んでいただければ、幸甚と思います。
本書は、「アンティーク・ライフ」を楽しめるイラストが入り、理解を助ける図面もあります。また、「専門用語」などには、「訳者注」をのせています。
以下、本書の内容について、著者の「はじめに」と「目次」をご覧ください。
「は じ め に」
1960年代後半、私は、貧乏学生の時、エディンバラの田舎地方でいつもの大学への通学路にある田舎の骨董店で古いかわいらしい皿を数枚買い求めました。私にとって、部屋を飾るポスターよりそれらは、珍しく魅力あるものに感じました。しばらくして、私はそれらの皿を、誰が何時どこで作ったかと興味をそそられるようになりました。その後、それらの価値(値打)に興味を抱くようになりました。
アンティークの世界に最初に踏み込んだ時、あいにく、収益について理解していませんでした。しかし、最初の買い物は、私に驚くほどの楽しみと、私の人生の25年以上にわたりアンティークの研究、収集、売買を中心に明け暮れしてきた程、私の欲求を刺激したものでした。
この期間、アンティークの取引は大きく広がり、結果、その多くは社会の今までにない関心を高めました。そして、ミラー・プライス・ガイド、ミラー・アンティーク・チェックリストなどの図書、そしてBBCからのアンティーク・ロードショーのようなテレビ番組により、最も通俗的な「お金」で測られ、見える物として持っていることを自慢にするところを見せられますが、これらのことは、需要を刺激していますし、物が屋根裏部屋にあることに気付き、それらが、今ではしばしば、ブーツ・フェアーやオークションで売り物として再び皆様の目の前に前に現れています。
アンティークの取引で、お金を儲ける機会は多くなってきています。アンティークの普及により、多くのバイヤーが本物を探し、そのため値段を押し上げるばかりでなく、今や普通、収集し得る、価値のあるものと考えられる領域のかなりの多様化と裾野を広げる結果になっています。
あなたがフルタイムのアンティーク・ディ―ラーや熱心なコレクターになりたいのであろうが、ただ単に副業的にお金を儲け、アンティークの素晴らしさを伝えたいのであろうが、あなたは、将来、価値が上がる予測ができるばかりでなく、今、価値のあるものを知らなければなりません。もっと具体的に言うならば、掘り出し物をどこで買い、それを売る場所と方法を知り、それをいくらで売るかを知らなければなりません。
私は、25年以上、これらの分野で培った経験を皆様の役に立てたいと思っています。いくつかの初期的な失敗から学び、私は、いつも、良い値段で買い、売りたいときに、より良い値段で売ってきました。次のページから私の知識を皆様にお伝えしたいと思います。そして、皆様が、私と同じくらいアンティークを買い、持ち、売る、楽しみと喜びが得られることを願っています。
JUDITH MILLER
「目 次」
はじめに ―――――――――――― P- 2
序 文 ―――――――――――――― P- 4
第1章 アンティークの取引 ――― P- 8
皆様がアンティークや収集品を売買しようとした場合、アンティーク取引の仕事はいかなるものかをしっかりと理解しなければなりません。
第2章 アンティークの研究 ――― P-17
調査・研究の最善の方法について述べ、アンティークや収集品についての知識を身に付けることで、皆様を正しく導けるように企画しています。
第3章 目の付け所 ―――――― P-23
主なカテゴリーについて扱い、皆様が、お探しするものは何か、価値ある買い方は何か、皆様が触れないでおくものは何かについて、基礎的な指針を記述してあります。
1 家具
(1)修理
(2)改造と修復
(3)結合
(4)複製
(5)偽物
(6)古色蒼然
(7)箪笥
(8)17世紀物
(9)18世紀物(ジョージアン朝)
(10)19世紀物
(11)引出しの点検
(12)化粧板
(13)寄木細工
(14)ベッド
(15)本箱
(16)ビューロー
(17)キャビネットとサイドボード
(18)カンタベリー
(19)コモード
(20)椅子
(21)チェスト
(22)カップボード
(23)机
(24)ダム・ウエイター
(25)初期のオーク家具
(26)鏡
(27)スツール
(28)テーブル
(29)ウォールナット家具
(30)ワイン・クーラー
2 磁器と陶器類
(1)記号
(2)主な製造所
3 金属類
4 時計と晴雨計
5 ガラス製品
6 アールヌーボーとアールデコ
7 小型の敷物と絨毯
8 武器と鎧兜
9 人形・テディベア・玩具
第4章 上手な購入の仕方 ―――― P-76
アンティークや収集品をどこで、どのように買うかを述べてあります。皆様のために、次のような多くのアウトレットが用意されています。
トランク・フェアー、チャリティーの店、新聞の広告、古道具店、マーケットの店、地方・国際的なアンティーク・フェアー、オークション、骨董店、ディーラー(各種のタイプ)、収集家・・・。
第5章 クリーニング・修理・修復 ― P-95
専門の修復家に委ねる修復方法を記述しましたが、同時に、素人でも自信を持って取り組めるものもあります。それらの知識はアンティークを売りやすく、価値を高めるものです。
第6章 上手な売り方 ――――――― P-117
アンティーク、収集品の購入と関連し、皆様に役立つ色々なやり方を記述しました。
第7章 売り上げの向上 ――――― P-132
皆様が知りたいこと、簿記や経理を含め、全ての内容を網羅してあります。
付録
・取引用語の解 ――――――― P-143
・参考書籍 ―――――――― P-147
・有用な住所録 ――――――― P-150
・アンティーク目録 ――――― P-152
お金を稼ぐ方法
(どんと稼ぐ)
J ミラー 著
伊藤 浩二 訳
訳者前言
私とアンティークとの出会いは、父親が骨董を収集しており、子供の頃からで、骨董は日常生活の中にありました。大人になり、ある機会まで、アンティークとのふれ合いはなく、仕事の関係で、米国人との家族付き合いのなかで、あるアンティーク・フェアーに誘われて以来、「アンティーク熱」が高じてしまいました。 最初は、「東洋骨董」の収集でしたが、欧州の海外勤務の機会があり、「西洋骨董」の「美しさ」に惹かれ、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン等のアンティーク店等に足を運びました。
欧州の書店に立ち入ると、自然にアンティーク本が目に付き、その中で 「HOW TO MAKE MONEY OUT OF ANTIQUES」 JUDITH MILLERとの出会いがあり、夢中で読んだのが、昨日のように思い出されます。
この本を是非、日本人たちに紹介したいと思い、この度、「電子書籍」として発行し、お買い求め頂ければ、アンティークに興味のある方、すでに収集の方、アンティークを売買されている方等の幅広い方々の為になると思います。そして、アマチュアからプロの方々が、アンティークを買い、持ち、売る、楽しみと喜びが得られるものと信じています。
一人でも多くの皆様に読んでいただければ、幸甚と思います。
本書は、「アンティーク・ライフ」を楽しめるイラストが入り、理解を助ける図面もあります。また、「専門用語」などには、「訳者注」をのせています。
以下、本書の内容について、著者の「はじめに」と「目次」をご覧ください。
「は じ め に」
1960年代後半、私は、貧乏学生の時、エディンバラの田舎地方でいつもの大学への通学路にある田舎の骨董店で古いかわいらしい皿を数枚買い求めました。私にとって、部屋を飾るポスターよりそれらは、珍しく魅力あるものに感じました。しばらくして、私はそれらの皿を、誰が何時どこで作ったかと興味をそそられるようになりました。その後、それらの価値(値打)に興味を抱くようになりました。
アンティークの世界に最初に踏み込んだ時、あいにく、収益について理解していませんでした。しかし、最初の買い物は、私に驚くほどの楽しみと、私の人生の25年以上にわたりアンティークの研究、収集、売買を中心に明け暮れしてきた程、私の欲求を刺激したものでした。
この期間、アンティークの取引は大きく広がり、結果、その多くは社会の今までにない関心を高めました。そして、ミラー・プライス・ガイド、ミラー・アンティーク・チェックリストなどの図書、そしてBBCからのアンティーク・ロードショーのようなテレビ番組により、最も通俗的な「お金」で測られ、見える物として持っていることを自慢にするところを見せられますが、これらのことは、需要を刺激していますし、物が屋根裏部屋にあることに気付き、それらが、今ではしばしば、ブーツ・フェアーやオークションで売り物として再び皆様の目の前に前に現れています。
アンティークの取引で、お金を儲ける機会は多くなってきています。アンティークの普及により、多くのバイヤーが本物を探し、そのため値段を押し上げるばかりでなく、今や普通、収集し得る、価値のあるものと考えられる領域のかなりの多様化と裾野を広げる結果になっています。
あなたがフルタイムのアンティーク・ディ―ラーや熱心なコレクターになりたいのであろうが、ただ単に副業的にお金を儲け、アンティークの素晴らしさを伝えたいのであろうが、あなたは、将来、価値が上がる予測ができるばかりでなく、今、価値のあるものを知らなければなりません。もっと具体的に言うならば、掘り出し物をどこで買い、それを売る場所と方法を知り、それをいくらで売るかを知らなければなりません。
私は、25年以上、これらの分野で培った経験を皆様の役に立てたいと思っています。いくつかの初期的な失敗から学び、私は、いつも、良い値段で買い、売りたいときに、より良い値段で売ってきました。次のページから私の知識を皆様にお伝えしたいと思います。そして、皆様が、私と同じくらいアンティークを買い、持ち、売る、楽しみと喜びが得られることを願っています。
JUDITH MILLER
「目 次」
はじめに ―――――――――――― P- 2
序 文 ―――――――――――――― P- 4
第1章 アンティークの取引 ――― P- 8
皆様がアンティークや収集品を売買しようとした場合、アンティーク取引の仕事はいかなるものかをしっかりと理解しなければなりません。
第2章 アンティークの研究 ――― P-17
調査・研究の最善の方法について述べ、アンティークや収集品についての知識を身に付けることで、皆様を正しく導けるように企画しています。
第3章 目の付け所 ―――――― P-23
主なカテゴリーについて扱い、皆様が、お探しするものは何か、価値ある買い方は何か、皆様が触れないでおくものは何かについて、基礎的な指針を記述してあります。
1 家具
(1)修理
(2)改造と修復
(3)結合
(4)複製
(5)偽物
(6)古色蒼然
(7)箪笥
(8)17世紀物
(9)18世紀物(ジョージアン朝)
(10)19世紀物
(11)引出しの点検
(12)化粧板
(13)寄木細工
(14)ベッド
(15)本箱
(16)ビューロー
(17)キャビネットとサイドボード
(18)カンタベリー
(19)コモード
(20)椅子
(21)チェスト
(22)カップボード
(23)机
(24)ダム・ウエイター
(25)初期のオーク家具
(26)鏡
(27)スツール
(28)テーブル
(29)ウォールナット家具
(30)ワイン・クーラー
2 磁器と陶器類
(1)記号
(2)主な製造所
3 金属類
4 時計と晴雨計
5 ガラス製品
6 アールヌーボーとアールデコ
7 小型の敷物と絨毯
8 武器と鎧兜
9 人形・テディベア・玩具
第4章 上手な購入の仕方 ―――― P-76
アンティークや収集品をどこで、どのように買うかを述べてあります。皆様のために、次のような多くのアウトレットが用意されています。
トランク・フェアー、チャリティーの店、新聞の広告、古道具店、マーケットの店、地方・国際的なアンティーク・フェアー、オークション、骨董店、ディーラー(各種のタイプ)、収集家・・・。
第5章 クリーニング・修理・修復 ― P-95
専門の修復家に委ねる修復方法を記述しましたが、同時に、素人でも自信を持って取り組めるものもあります。それらの知識はアンティークを売りやすく、価値を高めるものです。
第6章 上手な売り方 ――――――― P-117
アンティーク、収集品の購入と関連し、皆様に役立つ色々なやり方を記述しました。
第7章 売り上げの向上 ――――― P-132
皆様が知りたいこと、簿記や経理を含め、全ての内容を網羅してあります。
付録
・取引用語の解 ――――――― P-143
・参考書籍 ―――――――― P-147
・有用な住所録 ――――――― P-150
・アンティーク目録 ――――― P-152