東大総長を務めた経済学者の矢内原忠雄によるキリスト教の入門書で、昭和27年(1952年)に発刊された。
矢内原は、19歳のときに、内村鑑三の門に入って以来、キリスト教の信仰とともに、その普及に努めてきた。本書の前身となる書は、すでに、大学卒業から2年後の大正8年に書かれている。
矢内原が、「宗教専門家のためではなく、ただ素人のために書いた素朴な解説」「出来るだけ平易に書いたのであって、素人には素人の書いたものがかえって分かりやすい点もある」と述べているだけあって、理解しやすい内容になっている。
ただ、昭和27年という、GHQによる占領末期に書かれているだけに、「序」では、次のように当時の思考が反映されている。このような考え方についての評価は肯定、否定の両面あろうが、キリスト教について素人の理解を進める点で貢献していることは間違いない。
「GHQは特にキリスト教を保護する政策は決して取らなかったけれども、思想及び信仰の自由を確立し民主主義的な改革を実施した結果、日本におけるキリスト教の布教及び信仰は嘗てなき自由を享受し、キリスト教の信仰を求める者の数は著しく増加したのである。」
「日本国民は、いまだあまりにもキリスト教を知らな過ぎる。西欧文明の内容及び基礎を知るためにも、民主主義精神を理解しこれを身につけるためにも、ひろく日本国民は一般にキリスト教を知らねばならない。」
【目次】
○序
○キリスト教入門
第一章 人生と宗教
第二章 如何にしてキリスト教を学ぶか
第三章 キリスト教の歴史
第四章 キリスト教の神観
第五章 キリスト教の人間
第六章 キリスト教の救済観
第七章 基督者の生涯
○キリスト教早わかり
○無教会早わかり
○聖書について
【復刻版の原本】
この電子書籍は、以下の書籍の版面を複写し、シミ、ヤケ、活字のかすれ等をできるかぎり修正し、読みやすくした復刻版です。
矢内原忠雄「キリスト教入門」(角川新書 昭和27年11月15日発行)
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KirisutokyoNyuumon (KyorinsyaBunko) (Japanese Edition)
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