・現在のバージョンは、ver. M 1.00 です(2015年12月末の初版)。
(この作品『女性ヴァンパイヤ——第1章』は、無料キャンペーンをする場合があるかもしれません)
・19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したフランスのSF作家、J・H・ロニー兄(ベルギー出身)が、美しい女性ヴァンパイヤの結婚生活を描いた心温まるSF小説『女性ヴァンパイヤ』(1920年)の第1章のみの翻訳(新訳)です。
・全部で10章からなる『女性ヴァンパイヤ』の第1章だけの翻訳です(分量は文庫本で10ページ程度)。
・日本語版 Wikipedia の「J・H・ロニー兄」の項目では、この作品『女性ヴァンパイヤ』(この作品には旧訳があります。旧訳タイトルは「吸血美女」)が、次のように紹介されています(もっとも、この作品 La Jeune Vampire の冒頭に「吸血症は遺伝しないみたいだな」という台詞も出てきます):
《中編の"La Jeune Vampire (1920)"「吸血美女」は吸血鬼を、誕生で伝染する遺伝的突然変異として描いた初めのものである。》
・日本語版 Wikipediaに出ている旧訳の情報は次のとおりです:
《「吸血美女」小林茂訳 - 収録:『フランス幻想文学傑作選3』白水社、1983年》
■ ロニー兄『女性ヴァンパイヤ——第1章』(吉澤訳)からピックアップ:
《「僕の知り合いに、吸血鬼(ヴァンパイヤ)の女性がいた。彼女は、ロンドンのイズリントン区にいたんだ。一九〇二年から一九〇五年にかけてのころの話だよ。風の便りで、彼女は今でも元気に暮らしていると聞いている。それどころか、結婚もしている。四人の子持ちなんだ」
「ガキの吸血鬼(ヴァンパイヤ)は、大きくなったら、なにになるんだ!」シャルメルが言った。聞き捨てならぬ話だと言わんばかりの口ぶりだった。
「吸血症は遺伝しないみたいだな」ルマルカンは、聞き捨てならぬことを言うのはそっちのほうだ、という口ぶりで切り返した。「その若い女性は、グローヴデール夫妻の三人目の娘だったんだが、姉さんたちとはちがっていた。彼女はずば抜けてきれいな女性だったからね。僕が知り合ったころの彼女は、そら恐ろしいほどきれいだったとさえ言える。つまり、彼女の美しさには、どこか尋常でないものがあったんだ。超自然的なもの、と言うべきかもしれない。いいかい、彼女の顔は、ここにあるこの紙切れに負けないくらい真っ白だったんだよ。怖くなるほど真っ白だった、と言えるかもしれない。》
♯ 刊行後のバージョン履歴:
※ かっこ内の数字は初版と改訂版を合わせた通算の発行回数。
・ver. M 1.00 (1):このバージョン。初版。
※ ご購入後に出た改訂版の入手方法については、Amazon に問い合わせてみてください。
お手数ですが、よろしくお願いします。
※ 目次は、この Kindle 本の巻頭と巻末の2ヶ所にあります。巻頭のはシンプルな目次で、巻末のは詳細な目次です。
【各巻末の「お知らせ」コーナーについて】:
・巻末の「お知らせ」コーナーで、私の〈翻訳の電子書籍〉シリーズ各巻(メリメのほか、ロニー兄、モーリス・ルナール)からの抜粋を並べてあります(今のところ、この「お知らせ」コーナーは、〈翻訳の電子書籍〉シリーズ各巻でほぼ共通。ただし『女性ヴァンパイヤ——第1章』では、主にロニー兄の作品からの抜粋に絞り込みました)。
■〈翻訳の電子書籍〉シリーズのラインナップ(2015年12月末現在):
[※ おおよそ、刊行年月が新しいものから並べてあります]
[※ モノクロは、私の訳文のみのバージョン。セピアは、私の新訳と旧訳との一部対照バージョンを含むもの。フルは、フランス語原文の一部または全文と対照したバージョンを含むもの]
・『女性ヴァンパイヤ——第1章 [新訳のみ〔モノクロ〕]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『無辺際への航行者たち——第1章 [モノクロ]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『地球の死——第1章(砂漠を駆けめぐる言葉) [モノクロ]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『6つの物語 [モノクロ]』[Kindle 版] (メリメ、ロニー兄、モーリス・ルナール)
[※ この『6つの物語』は、〈ショートショートひとつだけ〉の5作品と「カルル十一世の幻視 [モノクロ]」の合計6つの物語を収録した Kindle 本です。ただし、対訳版等は含まず、私自身による日本語の訳文のみです]
・『死の蝶(パピヨン) [モノクロ]』[Kindle 版] (モーリス・ルナール)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『彼女(エル) [モノクロ]』[Kindle 版] (モーリス・ルナール)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『甘ったるい話 残酷な愛 [モノクロ]』[Kindle 版] (モーリス・ルナール)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『ヴァリアントの世界で [モノクロ]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『マリーの庭 [新訳のみ〔モノクロ〕]』[Kindle 版] (ロニー兄)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『ルクレツィア・ボルジアの亡霊の棲む家 [新訳〔セピア〕]』[Kindle 版] (メリメ)
・『ルクレツィア・ボルジアの亡霊の棲む家 [新訳 プラス 対訳〔フル〕]』[Kindle 版] (メリメ)
・『カルル十一世の幻視 [新訳のみ〔モノクロ〕]』[Kindle 版] (メリメ)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『カルル十一世の幻視 [新訳〔セピア〕]』[Kindle 版] (メリメ)
・『カルル十一世の幻視 [新訳 プラス 対訳〔フル〕]』[Kindle 版] (メリメ)
・『トレドの真珠 [新訳 プラス 対訳〔フル〕]』[Kindle 版] (メリメ)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『イールのヴィーナス(地獄のヴィーナス) [新訳〔フル〕FDC 版]』[Kindle 版] (メリメ)
・『地獄のヴィーナス(イールのヴィーナス) [新訳〔フル〕]』[Kindle 版] (メリメ)
[以上の〈翻訳の電子書籍〉シリーズのラインナップのうちで、本邦初訳と思われるものをベータ版と呼んでいます]
■ 吉澤弘之(吉沢弘之)のそのほかの翻訳歴の一部:
・『世界を知るためのささやかな哲学』
(アルベール・ジャカール/ユゲット・プラネス共著、吉沢弘之訳、徳間書店)
・『フー・デル——ジャン=フランソワ・ジョンヴェル写真集』
(ジャン=フランソワ・ジョンヴェル著・写真、吉沢弘之訳、トレヴィル)
■ ブログ、ツイッター、カスタマーレビュー等で、私の翻訳について触れてくださった方々に感謝いたします。
(この作品『女性ヴァンパイヤ——第1章』は、無料キャンペーンをする場合があるかもしれません)
・19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したフランスのSF作家、J・H・ロニー兄(ベルギー出身)が、美しい女性ヴァンパイヤの結婚生活を描いた心温まるSF小説『女性ヴァンパイヤ』(1920年)の第1章のみの翻訳(新訳)です。
・全部で10章からなる『女性ヴァンパイヤ』の第1章だけの翻訳です(分量は文庫本で10ページ程度)。
・日本語版 Wikipedia の「J・H・ロニー兄」の項目では、この作品『女性ヴァンパイヤ』(この作品には旧訳があります。旧訳タイトルは「吸血美女」)が、次のように紹介されています(もっとも、この作品 La Jeune Vampire の冒頭に「吸血症は遺伝しないみたいだな」という台詞も出てきます):
《中編の"La Jeune Vampire (1920)"「吸血美女」は吸血鬼を、誕生で伝染する遺伝的突然変異として描いた初めのものである。》
・日本語版 Wikipediaに出ている旧訳の情報は次のとおりです:
《「吸血美女」小林茂訳 - 収録:『フランス幻想文学傑作選3』白水社、1983年》
■ ロニー兄『女性ヴァンパイヤ——第1章』(吉澤訳)からピックアップ:
《「僕の知り合いに、吸血鬼(ヴァンパイヤ)の女性がいた。彼女は、ロンドンのイズリントン区にいたんだ。一九〇二年から一九〇五年にかけてのころの話だよ。風の便りで、彼女は今でも元気に暮らしていると聞いている。それどころか、結婚もしている。四人の子持ちなんだ」
「ガキの吸血鬼(ヴァンパイヤ)は、大きくなったら、なにになるんだ!」シャルメルが言った。聞き捨てならぬ話だと言わんばかりの口ぶりだった。
「吸血症は遺伝しないみたいだな」ルマルカンは、聞き捨てならぬことを言うのはそっちのほうだ、という口ぶりで切り返した。「その若い女性は、グローヴデール夫妻の三人目の娘だったんだが、姉さんたちとはちがっていた。彼女はずば抜けてきれいな女性だったからね。僕が知り合ったころの彼女は、そら恐ろしいほどきれいだったとさえ言える。つまり、彼女の美しさには、どこか尋常でないものがあったんだ。超自然的なもの、と言うべきかもしれない。いいかい、彼女の顔は、ここにあるこの紙切れに負けないくらい真っ白だったんだよ。怖くなるほど真っ白だった、と言えるかもしれない。》
♯ 刊行後のバージョン履歴:
※ かっこ内の数字は初版と改訂版を合わせた通算の発行回数。
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■〈翻訳の電子書籍〉シリーズのラインナップ(2015年12月末現在):
[※ おおよそ、刊行年月が新しいものから並べてあります]
[※ モノクロは、私の訳文のみのバージョン。セピアは、私の新訳と旧訳との一部対照バージョンを含むもの。フルは、フランス語原文の一部または全文と対照したバージョンを含むもの]
・『女性ヴァンパイヤ——第1章 [新訳のみ〔モノクロ〕]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『無辺際への航行者たち——第1章 [モノクロ]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『地球の死——第1章(砂漠を駆けめぐる言葉) [モノクロ]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『6つの物語 [モノクロ]』[Kindle 版] (メリメ、ロニー兄、モーリス・ルナール)
[※ この『6つの物語』は、〈ショートショートひとつだけ〉の5作品と「カルル十一世の幻視 [モノクロ]」の合計6つの物語を収録した Kindle 本です。ただし、対訳版等は含まず、私自身による日本語の訳文のみです]
・『死の蝶(パピヨン) [モノクロ]』[Kindle 版] (モーリス・ルナール)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『彼女(エル) [モノクロ]』[Kindle 版] (モーリス・ルナール)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『甘ったるい話 残酷な愛 [モノクロ]』[Kindle 版] (モーリス・ルナール)
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・『ヴァリアントの世界で [モノクロ]』[Kindle 版] (ロニー兄)
・『マリーの庭 [新訳のみ〔モノクロ〕]』[Kindle 版] (ロニー兄)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『ルクレツィア・ボルジアの亡霊の棲む家 [新訳〔セピア〕]』[Kindle 版] (メリメ)
・『ルクレツィア・ボルジアの亡霊の棲む家 [新訳 プラス 対訳〔フル〕]』[Kindle 版] (メリメ)
・『カルル十一世の幻視 [新訳のみ〔モノクロ〕]』[Kindle 版] (メリメ)
〈ショートショートひとつだけ〉
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・『トレドの真珠 [新訳 プラス 対訳〔フル〕]』[Kindle 版] (メリメ)
〈ショートショートひとつだけ〉
・『イールのヴィーナス(地獄のヴィーナス) [新訳〔フル〕FDC 版]』[Kindle 版] (メリメ)
・『地獄のヴィーナス(イールのヴィーナス) [新訳〔フル〕]』[Kindle 版] (メリメ)
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■ 吉澤弘之(吉沢弘之)のそのほかの翻訳歴の一部:
・『世界を知るためのささやかな哲学』
(アルベール・ジャカール/ユゲット・プラネス共著、吉沢弘之訳、徳間書店)
・『フー・デル——ジャン=フランソワ・ジョンヴェル写真集』
(ジャン=フランソワ・ジョンヴェル著・写真、吉沢弘之訳、トレヴィル)
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