祖父の時代から八十年続く小さな町工場を、昔ながらの「汎用旋盤」だけを相棒に
たったひとりで守り抜いているたたき上げの3代目旋盤師が「職人道」を語ります。
職人の「技」と「勘」が頼りの加工技術、消えゆく伝統技術をいかに継承していくかについて
これから「ものづくり」を志す若い人に向けての精神的土台になる大切なメッセージです。
まえがき
第1章 昔ながらの加工技術について
■職人が重要視された時代
■機械~すべては、手の感覚で決まる
■工具~バイトは、職人の命
■職人技~この人ならばと
認めた人のみに伝授
■現在の加工現場
第2章 技術伝承とは
■「指導する」の本当の意味
■試行錯誤が基本を作る
■工具は、自分仕様でないと気がすまない
■技術伝承の問題点
■職人を大切にしてほしい
第3章 時代遅れの町工場奮闘記
■自作汎用フライス盤の完成と決意
■八尾市ものづくり達人顕彰受賞
■職人の共通意識は、こだわりのすごさ
■日本だからできる技術伝承
■仕事ゼロが人生を変えるきっかけ
第4章 これからの新しいものづくり現場
■未来の加工現場
■トヨタの取り組み
■ワクワクするものづくりで
日本を元気にする
あとがき
【著者プロフィール】
西尾浩史 (にしお・ひろし)
1963年大阪生まれ
旋盤師、伝統技術継承者
祖父の代から八十年続く大阪八尾市の町工場の三代目
「職人道」を極めた先代のもとで、十三才から弟子入りし、
昔ながらの職人技を叩き込まれ、家業を一人前にこなした。
工業高校卒業後、中堅工作機械メーカーに就職。
工作機械(機械部品を産み出す母なる機械、マザーマシンとも呼ばれる)
の構造を隈無く学び、23才で独立。
最先端コンピューターで制御された「NC旋盤」に対し、
職人の「技」と「勘」が頼りの「汎用旋盤」(職人の手で動かす旋盤)を
こよなく愛し、現在に至るまで、その加工にこだわり続けてきた。
数少ない伝統技術継承者の一人。
また、若い世代の人材不足、技術伝承に危機感を持ち、
2016年「汎用旋盤職人養成講座」をスタートさせる予定だ。
教材用に独自開発した「汎用フライス盤」は、設計、加工、組立・調整を
すべて一人でやり遂げ、自身の総合技術力の賜物となった。
最近、営業下手な職人の殻を破り、SNSを駆使して、
「基礎の手技」の重要性を次世代へと訴える。
また、異業種の職人を対象に、「いぶし銀の会」を立ち上げ、
オリジナル製品の企画、開発など「未来の職人像」を探っている。
コンピューター依存が加速する製造業の未来を受け入れつつも、
「機械の前に人間あきり」と、代々受け継がれてきた職人の技と精神性の伝承に力を注いでいる。
妻、息子、双子の娘の5人家族
剣道5段
趣味は、ラジコン(ミニッツ)、オーディオいじり
■2014年
「八尾市ものづくり達人懸賞」受賞
■2015年
日刊工業新聞「マイスターに聞く」掲載
「なにわの名工」受賞
HP http://nishio-tekkousho.jimdo.com/
miraisyokuninwosodaterugokui: jidaiokurenomachikoubakarahaitekukanimonomousu (Japanese Edition)
Sobre
Baixar eBook Link atualizado em 2017Talvez você seja redirecionado para outro site