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    misaechan ga iku (Japanese Edition)

    Por Ekakiya Yoshimi

    Sobre

    昭和20年、滿洲國で生活をしていた独身女性である美紗絵ちゃんの物語です。この小説は英文で発表する企図があり、英文への翻訳をプロに依頼する資金を必要としています。購入していただけたら助かります 。

    以下、この物語の冒頭部分です。



    第1章  滿洲國の牡丹江

    ユーラシア大陸のアジアの東端、海を隔てた極東に日本という小さな島国がある。この日本は天皇を中心として2,600年以上存続している。

    19世紀、アジアには清(China)という大国があった。
    しかし、この大国は、イギリスとの阿片戦争(1842年)に敗れてから度重なる外国との戦争に負けて国力が衰退していった。
    〈清は経済的、政治的、軍事力でも強大である大国〉と思っていた日本は、この事実に西欧列強国に対して深刻な恐怖感をいだいた。日本には〈西欧列強国に植民地にされかねない〉という危機感から革命が勃発する(1867年)。この革命を明治維新と呼び、日本はアジアでいち早く近代国家としての体制を樹立した。このことで日本は植民地とはならず独立国を維持し続けた。
    近代国家を成し遂げた日本は自国の安全保障の問題から清と戦争となり勝利している(1895年)。この結果、台湾島が日本に割譲された。
    また、ロシアは清の内乱に乗じて滿洲へ侵攻して滿洲全土を占領下に置いた(1900年)。滿洲とは清の領土である万里の長城より北方に広がる広大な地域のことでロシアと国境を接している。ロシアは滿洲に鉄道を敷設し都市を建設するなど植民地化を進めた。
    これに対してイギリスは、ロシアの南下政策が清における自国の権益を脅かすとして危機感をいだき、同じく危機感をいだいていた日本と日英同盟を結んだ(1902年)。
    日本はこうしたことを背景にしてロシアと外交努力で衝突を避けようとしたが、ロシアは強大な軍事力を背景にして日本への圧力を増していった。
    日本はついに国の存亡をかけてロシアと戦争せざるを得なくなった(1904年)。辛うじて日本はこのロシアとの戦争に勝利する(1905年)。この結果、日本はロシアが敷設した南滿洲鉄道を獲得して滿洲の権益を得た。日本は、この滿洲の権益を守るため日本の軍隊を守備隊として滿洲に置いた。この守備隊は「関東軍」という名称である。
    この日露戦争の間、清は自国の領土内である滿洲で日本とロシアが戦争をしているにも関わらず傍観しているだけの存在であった。

    20世紀に入ってこのように国力の衰退した清(China)は、ついに孫文らの辛亥革命により滅亡していった(1912年)。
    その後、この広大な地域は内乱状態が長く続くことになる。
    また、日本との戦争に敗れたロシアではロシア革命が勃発し、ロシアが滅亡してソビエト社会主義共和国連邦が建国された(1922年)。

    1930年代に入って内乱状態が続いていた清の広大な地域は、ほぼ、万里の長城から南方の中華民国(Republic of China)と、北方の滿洲國(Manchukuo)とになった。
    この滿洲國は日本の関東軍の主導により1932年(昭和7年)に建国されている。建国から2年後、上述した辛亥革命で滅んだ清の最後の皇帝であった愛新覚羅溥儀が滿洲國の皇帝として即位している。
    滿洲國の人口は4108万人(1940年当時)であった。その人口の構成比は、滿洲人(漢人、滿洲人)94%、朝鮮人(当時は日本人扱い)3%、日本人2%、その他外国人(白系ロシア人を含む)0.16%である。ここで白系ロシア人とは、共産主義のシンボルである赤に対する白のことでロシア革命後のソビエト連邦に居られなくて亡命してきた人々である。
    日本人2%は、日本国籍ではあるが命懸けで滿洲國建設のために働いていた。
    なお、滿洲國は日本と不可分的関係を有し、軍事力を日本の関東軍にゆだねられている。
    20世紀になっても国の興亡は戦争に勝つか負けるかの軍事力にかかっていた。


    1939年9月1日
    ドイツ軍がポーランドに侵攻して第二次世界大戦が始まる。
    1941年12月8日
    日本はアメリカ領ハワイの真珠湾にあるアメリカ軍基地を攻撃してアメリカと戦争状態に入った。


    1945年(昭和20年)に入ってもアメリカとの戦争は続いていたが日本の戦況は悪化する一方であった。
    アメリカ軍は日本の南方各島の日本軍守備隊を次々に玉砕に追い込んでいた。なお、「玉砕」とは当時の日本軍部が「全滅」という表現を嫌って言い換えただけで要するに各島の日本軍守備隊が個々に全滅していったのである。重要拠点であるサイパン島の日本軍守備隊は最後の総攻撃を実施して玉砕していった。
    アメリカ軍は、このサイパン島に飛行場を建設し、ここから戦略爆撃機B29を飛ばして日本本土の空爆を本格的に開始した。

    3月10日の深夜、木と紙でできた小さな家が密集する東京の下町と呼ばれる住宅密集地にアメリカ軍の戦略爆撃機B29による空爆が組織的に行われる。
    最初、この住宅密集地の周辺に焼夷弾と呼ばれる火災を起こすことを目的とする爆弾が投下された。ただちに火の手があがり住宅密集地は周辺からリング状に火災が発生していった。リング状というのは空から見た光景である。そこには一家の主が兵隊として戦争にかりだされたあとを守る婦人、兵隊として役にたたない老人、疎開できない子供たちがいる。逃げまどう人々、懸命にバケツリレーで消火にあたる人々。それをあざ笑うかのようにリング状の真ん中、まだ火の手があがっていない中心部にも焼夷弾が落とされていった。
    この日だけで焼き殺された人は10万人以上にのぼる。のちに東京大空襲として記録された。

    戦争を早く終結するためと無差別殺戮を計画的に実行するアメリカの戦争指導者。もう、制空権も制海権も完全に失い、まともに戦争を遂行する能力を失っているにもかかわらず戦争を終結させられない日本の戦争指導者。

    戦争は人類の最も愚かな行為である。
    戦争を正統化するのは悪魔の思考である。


    5月8日にヨーロッパでは大きな動きがあった。第二次世界大戦を惹き起こしたドイツが降伏して戦争が終結したのである。

    一方、滿洲國は戦場となっている南方戦線からは遠く、ソビエト連邦とは長い国境線を接していたが日ソ中立条約により戦闘にはならずにいた。

    8月5日、滿洲國の牡丹江。
    日本人女性の上村美紗絵は牡丹江で平穏に生活をしている。美紗絵は23歳になっていた。
    チュンチュン、小鳥のさえずりがきこえる。うっそうとした林の中、朝露にぬれた葉の間からチラチラと光がみえる。手をのばして目の前の枝を振り払う。その瞬間、目がさめた。美紗絵はふとんの中にいた。」
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