RFP(提案依頼書)という文書が認識されるようになったのは、1998年に出版された共通フレーム 98の巻末に“参考”として掲載されていたサンプルです。このサンプルの章立ては、その後出版されたRFPの解説本、ITコーディネータや経済産業省のサンプルに踏襲され、共通フレームはRFPの普及に貢献しました。
一方で、2002年にPMBOK(r)ガイドの日本語版が出版され、調達マネジメントも含めた“モダン・プロジェクトマネジメント”という洗練されたプロジェクトマネジメントに対する考え方を日本に広めました。さらに2009年にはBABOK(r)ガイドの日本語版が出版され、それまでの“要件定義やシステム企画はベテランSEに丸投げする”というのではなく “ビジネスアナリシス”というプロフェッショナル領域があることを説きました。また、先の共通フレームのサンプルは共通フレーム2007では削除されています。もはや時代遅れの感があったからでしょうか。
しかしRFPとPMBOK(r)やBABOK(r)との関係の深さは、調達の現場ではあまり理解されておらず、依然として98年のRFPのサンプルが最良の手本として参照されていることがあります。日本だけのデファクトスタンダード、“RFPのガラパゴス化”です。
本書は、PMBOKの“モダン・プロジェクトマネジメント”の考えに基づいたRFPの入門書として書きました。基本コンセプトは著者が調達の現場で策定したRFPのガイドラインを反映した実践的なものです。このガイドラインは現在でも企業様にご活用いただいています。本書でも、入門者がRFPに何を書けばよいのかできるだけ実践的にスッキリと理解できるように、記載例を交えながら解説しています。
※本書は翔泳社「情シスの現場 vol.001」に収録された「要求を漏れなく的確に伝える!! PMBOKを活用したRFPの正しい書き方」に加筆・再構成したものです。
RFP Handbook for Business Analysis (Japanese Edition)
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