Sebastian Bach (Japanese Edition)

　Ｊ．Ｓ．バッハの伝記的事実と虚構とを織り交ぜて展開する、音楽に関する思索小説とでも言うべき中編。
　作者のウラジーミル・フョードロヴィチ・オドエフスキー（1804～1869）は、ロシア初の未来ＳＦ小説「4338年」やディストピア小説「名前のない街」、幻想小説「シルフィーダ」、お伽話「オルゴールの中の街」等、多様なジャンルで作品を残したことで知られる。ロシア音楽学の始祖の一人でもあるオドエフスキーは、本作においてバッハへの傾倒ぶりと音楽史に関する知識を惜しみなく示している。本邦初訳。