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    sensou soshiteima anohibiwo hitorinozyoseigaikinuita (Japanese Edition)

    Por Ngasawa Harue

    Sobre

    平穏な生活はあるときから一変した。疎開、東京大空襲、学友との生き別れ、玉音放送、立川米軍基地での英文タイピストの日々、そして戦後の九州・北海道の産炭地の記憶。70代半ばより13年間にわたって書き継いだ稀有のエッセイをここに公開する。
    「20世紀の日本国家のなかを生き抜いたこの一人の女性は、その経験に裏打ちされた静謐さと激しさと美しさを兼ね備えた文体とともに、その固有名が記憶されてしかるべきかもしれない。」(石原 俊 明治学院大学准教授)

    「あとがき」より
    「母は戦時における疎開の日々について克明な記録を残しているが、その記憶は戦後の脚色された物語の数々とは一線を画す事実の記録として、私たちに強く迫ってくるものがある。
    「低い山あいは日没も早く、向かいの山には既に薄暗い夜の帳が下り始めていた。ほかに行く当てもなく、やむを得ず私たちはその山の中腹、垂れ込めた夕闇の中にひっそりと佇んでいた観音堂に暫しの安らぎの時を求めた(……)一軒の農家の物置小屋が私たちに与えられた。床は竹敷きの上に茣蓙と莚が敷いてあり周囲の壁はむき出しの土塀で、所々に開いた穴には茣蓙がかけてあった。寒い那須の冬は到底越せそうに無いつくりだったが、幸い冬はまだ先だった。」(第一章「父と戦争」より。)
    戦後、母は立川米軍基地で英文タイピストとして働きながら一家を支えたが、第一章「母と歩んだ日々」に描かれた基地での出来事――米軍兵士たちの大量の残飯であるチューインガム、ケーキ、チョコレート、牛肉、野菜などありとあらゆる食べ物のかけらがぶち込まれた釜で作られた雑炊は当時の日本人従業員達の飢えをしのぐ貴重な栄養源であった――という衝撃的なエピソードも、当時ではありふれたものにすぎなかった。しかし、そのありふれたエピソードが、母自身のからだを潜りぬけた事実として言葉に記録されたとき、それはまったくありふれたものでなくなる。」
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