漢詩で熱烈な恋愛詩を書いた夭折の詩人中野逍遥の『逍遥遺稿』!
中野逍遥(1867-1894)は宇和島出身の詩人。夏目漱石・正岡子規とも同窓で、東大漢文科の研究科まで進んだが、在学中に亡くなった。この詩集はその詩を悼んだ宮本正貫(-1912)・小柳司気太(1870-1940)など友人たちが遺稿をあつめて出版したもの。特に外編に収めてある熱烈な恋愛詩が有名だがこの恋は一方的なものだった。
序文の岡本監輔(1839-1904)は高等学校の先生。序文の張滋昉(1839-1900)および書をよせている島田篁村(1838-1898)は東大の漢文の先生。伊達宗徳(1830-1906)は第九代宇和島藩主である。巻末の雑録には大和田建樹(1857-1910)・佐々木信綱(1872-1963)・正岡子規(1867-1902)・笹川臨風(1870-1949)などの後の有名人が文章を寄せている。
明治28年(1895)刊の国会図書館所蔵本を画像のまま電子書籍として復刻
国会図書館デジタルコレクション
正編 表紙
正編 扉
中野逍遥肖像
中野逍遥遺墨
書 伊達宗德
書 島田篁村
序 岡本監輔
序 張滋昉
中野文學士小傳 編纂委員
例言六則 編纂委員
正編
- 偶成 (半生飄泊)
- 失題 (雪膚雲髻)
- 偶成 (百年才筆)
- 病牀口占
- 偶成 (書足記名文達意)
- 春秋夜感懷
- 小恙枕上
- 明治十九年丙戌、予歸省于親、七月十四、發東京、十六日着神戸、偶感作長古一篇
- 郷中夜坐感懷
- 將向東都留別
- 向京途中過伏見、拜 桓武帝兆域
- 過近江見琵琶湖
- 感懷
- 送五郎叔養病之西都
- 無題 (綠鬟梳)
- 明治廿一年八月、隨伊達隆丸公省歸、感懷
- 黃金碆
- 歸鄉
- 偶感 (莫作至明鏡)
- 相如賣酒
- 明治廿二年歲端漫賦
- 新歲感
- 送千葉君之小樽
- 偶成 (紅拂本知李衞公)
- 四月十一日石川氏嚴君即世因吊
- 春山老公高壽一百、以明治廿二年五月一日、見聞祝宴于鶴城天赦園、恭賦
- 濱路訴情于信乃 (譯八犬傳第廿五回)
- 四季
- 本所僑居中、寄五郎叔于礁氷峠旅寓
- 朋治廿二年九月九日、聞石川氏今日上京、待于神田旅寓、及夕而不至、遂移于本鄉駒込、因留一篇
- 豫山
- 豫海
- 對鏡
- 其二
- 可憐子
- 新春感懷
- 擬竹枝
- 五郎叔養病將之房州、賦呈
- 再賦道別意、依前韻
- 枕上
- 庚寅八月、游土州途上
- 道情
- 書感
- 秋日感懷
- 金風催
- 明治廿三年十一月二日、與文科大學諸敎授及學生諸氏遊武州高尾山、々以楓名、眺望亦佳
- 書思
- 明治廿四年辛卯歳首
- 偶成(半宵稿成百篇文)
- 淸交行、似石川生
- 失題 其一 (差地之羽兮)
- 同 其二 (長鋏歸)
- 好色行
- 明治廿四年夏、在文科大學々寮、八月之初遊水戸、訪菊地、石川二子、飲酒于大洗海樓
- 歸途過笠間城下、舊牧野矦所治
- 所見 (一鶻勿驚)
- 斬魔詩
- 明治廿五年、別郷友安藤氏
- 別春夢女史二首
- 明治廿五年八月歸郷
- 發郷
- 此歳舎弟爲雄有病、十二月々末發京往視、冬海波惡、舟阻者五日、於佐賀關旅舎作
- 仝於佐賀關
- 偶感 (遠遊幾歳)
- 題房州白濱客舎
- 明治廿六年八月歸郷中
- 遊紀州、投坪井氏、訪徐福墓、觀那智瀑共春夢子焉、將發、贈坪井氏
- 十月罹病、入山龍堂病院療養、病牀所感、臥横紙而書、四首
- 秋思
- 醉歌 (中天明月)
- 秋怨十絶
- 春怨十絶
- 書感 (十秋孤褐)
- 九州漫筆
- 九州感慨十二律
- 瘞鏡賦
- 摧琴賦
- 幽憤賦
- 賀春山老公滿百遐壽序
- 春山公挽文
- 賀從三位公(宗德公)陞爵序
- 豆州漫筆
- (嗚呼人生〉
- (昔者、隋煬帝)
- (春山老公羽化五年矣)
- (夫嬰兒之初生也泣)
- (微笑孃綠鬢已變)
- (豆相之地源氏基業之新根據)
- (逍遙子、眼能慧)
- (人生一剎那耳)
正編奥付
外編表紙
外編扉
外編
- 狂殘銷魂録 第一 (月もろともに)
- 狂殘痴詩 其一 (悲風吹殘月)
- 同 其二 (讀書二十載)
- 同 其三 (碎盡滿心紅) 同其四 (天地麗氣)
- 同其四 (天地麗氣)
- 同 其五 (春風如我心)
- 同 其六 (主人狂骨奇感士)
- 同 其七 (染盡狂骨涙衫痕)
- 同 其八 (長天殘月)
- 同 其九 (綠鬢猶未感二毛)
- 同 其十 (萬籟)
- 狂殘銷魂録 第二 (久矣靑燈負風雅)
- 南風凉及磯馴松
- 桂子琴聲曲十首
- 我所思行
- 思君十首
- 道情七首 長想瘦
- 明治廿七年一月、熱海客舎養疴、傷春十律
- 新春書感、寄信州高橋月山子、長篇一首
- 自伊東將赴湯島、失路入天城作
- 乘醉
- 哭花録
- 哭花十律
- 上毛漫筆
- 上州羇旅、感傷十律
- 過下野 一
- 入下総 二
- 宿關宿 三
- 望筑波 四
- 燈前 五
- 途上 六
- 向小金 七
- 經市川 八
- 入千葉 九
- 歸東京 十
- 有感十首
- 立志行、寄明倫舘諸子
- 短歌行、寄赤沼士朗
- 二喬歌、有所寓
- 想郎戀
- 待郎怨
- 落莫六首
- 寄菊地學士在山口
- 女子劍舞戯賦
- 校窓望嶽
- 感懷八首
- 病牀
- 偶感 (寒燈照夢影凄其)
- 又 (千里相思)
- 又 (公使卒然)
- 茗溪怨
- 失題十首 (一劍漠々)
- 悼佐々木君萱堂二首
- 論秦之所以致強大
- 論孔老二家之異
- 家君見寄腰刀記
- 附詩
詠草
- 名雲雀 椿 蕨 梨花
- 花宴 水邊落花 菫 暮春雨
- 子規 早苗 水鷄 覇中山
- 鶴 鷺 竹 驛路
- 寳 海人 樵夫 子
- 寄天祝 寄花祝 寄國祝 王質
- しき にはとり 筆のすさみ
- 物思ひみたれたる折に
- 秋懷十首
- 秋夜聞琴十首
- 紀州なる春夢子のもとにつかわしける
- あるあした隅田川原をそゝろあるきし折に 新年鶴 すま琴のうた返し 花のしら雲
- 旅衣 春雨 上野國なる吾妻といふ村をすきて
- 夏のうたの中に 思人切
雜録
- 逍遙子を悼む 禪顯 石川一
- 中野君志想ノ一斑 橋本夏男
- 中野逍遙を悼む 寂嚴 西谷虎二
- 中野君を悼むる 大和田建樹
- 弔中野威卿 柳々子 小柳司氣太
- 題逍遙稿後 米津仲
- 書逍遙遺稿後 月山 高橋作衛
- 哭逍遙中野君和南 龍口了信
- 懷逍遙子 嶺雲 田岡佐代治
- 逍遙遺稿の後に題す 子規 正岡正規
- 題逍遙遺稿 犀東 國府種德
- 親友中野重太郎君を思ひいでてよめる歌ども 佐々木信綱
- 中野逍遙子を吊ふ 笹川種郎
- 書亡友中野君遺稿後 宮本正貫
外編奥付
中野逍遥(1867-1894)は宇和島出身の詩人。夏目漱石・正岡子規とも同窓で、東大漢文科の研究科まで進んだが、在学中に亡くなった。この詩集はその詩を悼んだ宮本正貫(-1912)・小柳司気太(1870-1940)など友人たちが遺稿をあつめて出版したもの。特に外編に収めてある熱烈な恋愛詩が有名だがこの恋は一方的なものだった。
序文の岡本監輔(1839-1904)は高等学校の先生。序文の張滋昉(1839-1900)および書をよせている島田篁村(1838-1898)は東大の漢文の先生。伊達宗徳(1830-1906)は第九代宇和島藩主である。巻末の雑録には大和田建樹(1857-1910)・佐々木信綱(1872-1963)・正岡子規(1867-1902)・笹川臨風(1870-1949)などの後の有名人が文章を寄せている。
明治28年(1895)刊の国会図書館所蔵本を画像のまま電子書籍として復刻
国会図書館デジタルコレクション
正編 表紙
正編 扉
中野逍遥肖像
中野逍遥遺墨
書 伊達宗德
書 島田篁村
序 岡本監輔
序 張滋昉
中野文學士小傳 編纂委員
例言六則 編纂委員
正編
- 偶成 (半生飄泊)
- 失題 (雪膚雲髻)
- 偶成 (百年才筆)
- 病牀口占
- 偶成 (書足記名文達意)
- 春秋夜感懷
- 小恙枕上
- 明治十九年丙戌、予歸省于親、七月十四、發東京、十六日着神戸、偶感作長古一篇
- 郷中夜坐感懷
- 將向東都留別
- 向京途中過伏見、拜 桓武帝兆域
- 過近江見琵琶湖
- 感懷
- 送五郎叔養病之西都
- 無題 (綠鬟梳)
- 明治廿一年八月、隨伊達隆丸公省歸、感懷
- 黃金碆
- 歸鄉
- 偶感 (莫作至明鏡)
- 相如賣酒
- 明治廿二年歲端漫賦
- 新歲感
- 送千葉君之小樽
- 偶成 (紅拂本知李衞公)
- 四月十一日石川氏嚴君即世因吊
- 春山老公高壽一百、以明治廿二年五月一日、見聞祝宴于鶴城天赦園、恭賦
- 濱路訴情于信乃 (譯八犬傳第廿五回)
- 四季
- 本所僑居中、寄五郎叔于礁氷峠旅寓
- 朋治廿二年九月九日、聞石川氏今日上京、待于神田旅寓、及夕而不至、遂移于本鄉駒込、因留一篇
- 豫山
- 豫海
- 對鏡
- 其二
- 可憐子
- 新春感懷
- 擬竹枝
- 五郎叔養病將之房州、賦呈
- 再賦道別意、依前韻
- 枕上
- 庚寅八月、游土州途上
- 道情
- 書感
- 秋日感懷
- 金風催
- 明治廿三年十一月二日、與文科大學諸敎授及學生諸氏遊武州高尾山、々以楓名、眺望亦佳
- 書思
- 明治廿四年辛卯歳首
- 偶成(半宵稿成百篇文)
- 淸交行、似石川生
- 失題 其一 (差地之羽兮)
- 同 其二 (長鋏歸)
- 好色行
- 明治廿四年夏、在文科大學々寮、八月之初遊水戸、訪菊地、石川二子、飲酒于大洗海樓
- 歸途過笠間城下、舊牧野矦所治
- 所見 (一鶻勿驚)
- 斬魔詩
- 明治廿五年、別郷友安藤氏
- 別春夢女史二首
- 明治廿五年八月歸郷
- 發郷
- 此歳舎弟爲雄有病、十二月々末發京往視、冬海波惡、舟阻者五日、於佐賀關旅舎作
- 仝於佐賀關
- 偶感 (遠遊幾歳)
- 題房州白濱客舎
- 明治廿六年八月歸郷中
- 遊紀州、投坪井氏、訪徐福墓、觀那智瀑共春夢子焉、將發、贈坪井氏
- 十月罹病、入山龍堂病院療養、病牀所感、臥横紙而書、四首
- 秋思
- 醉歌 (中天明月)
- 秋怨十絶
- 春怨十絶
- 書感 (十秋孤褐)
- 九州漫筆
- 九州感慨十二律
- 瘞鏡賦
- 摧琴賦
- 幽憤賦
- 賀春山老公滿百遐壽序
- 春山公挽文
- 賀從三位公(宗德公)陞爵序
- 豆州漫筆
- (嗚呼人生〉
- (昔者、隋煬帝)
- (春山老公羽化五年矣)
- (夫嬰兒之初生也泣)
- (微笑孃綠鬢已變)
- (豆相之地源氏基業之新根據)
- (逍遙子、眼能慧)
- (人生一剎那耳)
正編奥付
外編表紙
外編扉
外編
- 狂殘銷魂録 第一 (月もろともに)
- 狂殘痴詩 其一 (悲風吹殘月)
- 同 其二 (讀書二十載)
- 同 其三 (碎盡滿心紅) 同其四 (天地麗氣)
- 同其四 (天地麗氣)
- 同 其五 (春風如我心)
- 同 其六 (主人狂骨奇感士)
- 同 其七 (染盡狂骨涙衫痕)
- 同 其八 (長天殘月)
- 同 其九 (綠鬢猶未感二毛)
- 同 其十 (萬籟)
- 狂殘銷魂録 第二 (久矣靑燈負風雅)
- 南風凉及磯馴松
- 桂子琴聲曲十首
- 我所思行
- 思君十首
- 道情七首 長想瘦
- 明治廿七年一月、熱海客舎養疴、傷春十律
- 新春書感、寄信州高橋月山子、長篇一首
- 自伊東將赴湯島、失路入天城作
- 乘醉
- 哭花録
- 哭花十律
- 上毛漫筆
- 上州羇旅、感傷十律
- 過下野 一
- 入下総 二
- 宿關宿 三
- 望筑波 四
- 燈前 五
- 途上 六
- 向小金 七
- 經市川 八
- 入千葉 九
- 歸東京 十
- 有感十首
- 立志行、寄明倫舘諸子
- 短歌行、寄赤沼士朗
- 二喬歌、有所寓
- 想郎戀
- 待郎怨
- 落莫六首
- 寄菊地學士在山口
- 女子劍舞戯賦
- 校窓望嶽
- 感懷八首
- 病牀
- 偶感 (寒燈照夢影凄其)
- 又 (千里相思)
- 又 (公使卒然)
- 茗溪怨
- 失題十首 (一劍漠々)
- 悼佐々木君萱堂二首
- 論秦之所以致強大
- 論孔老二家之異
- 家君見寄腰刀記
- 附詩
詠草
- 名雲雀 椿 蕨 梨花
- 花宴 水邊落花 菫 暮春雨
- 子規 早苗 水鷄 覇中山
- 鶴 鷺 竹 驛路
- 寳 海人 樵夫 子
- 寄天祝 寄花祝 寄國祝 王質
- しき にはとり 筆のすさみ
- 物思ひみたれたる折に
- 秋懷十首
- 秋夜聞琴十首
- 紀州なる春夢子のもとにつかわしける
- あるあした隅田川原をそゝろあるきし折に 新年鶴 すま琴のうた返し 花のしら雲
- 旅衣 春雨 上野國なる吾妻といふ村をすきて
- 夏のうたの中に 思人切
雜録
- 逍遙子を悼む 禪顯 石川一
- 中野君志想ノ一斑 橋本夏男
- 中野逍遙を悼む 寂嚴 西谷虎二
- 中野君を悼むる 大和田建樹
- 弔中野威卿 柳々子 小柳司氣太
- 題逍遙稿後 米津仲
- 書逍遙遺稿後 月山 高橋作衛
- 哭逍遙中野君和南 龍口了信
- 懷逍遙子 嶺雲 田岡佐代治
- 逍遙遺稿の後に題す 子規 正岡正規
- 題逍遙遺稿 犀東 國府種德
- 親友中野重太郎君を思ひいでてよめる歌ども 佐々木信綱
- 中野逍遙子を吊ふ 笹川種郎
- 書亡友中野君遺稿後 宮本正貫
外編奥付