【末つむ花】
・末つむ花は、光源氏の恋愛の中でも失敗に当たる物語になっています。中でも、相手の姫の醜さを描写する様子は、残酷なほどであると言われているようです。読んでみて思いましたことは、この残酷な描写は、かえって光源氏の情愛の深さを感じさせるものとなっていることに気付かされます。女性に源氏物語が好まれるのも、こうした部分が有るからであることを感じます。紫式部は、とても巧みに物語を構成する才能の有る女性であったことを、深く思わされます。
【原文と現代語訳を同時に楽しめる源氏物語】
・この源氏物語は、本文を読めば原文として読むことが出来、ルビを読むと現代語訳として読むことが出来ます。
・初めて源氏物語を読む方はルビの現代語訳を読むと良いでしょう。
・既に内容を知っておられる方なら、本文の原文を読み進めてみて下さい。意味を知らない単語があっても、となりに振ったルビが、ほぼ訳に一致するようになっているので、容易に読み進めることが出来ます。
・普通の小説を読むように容易に読み進めることが出来て、しかも紫式部の原文の美しさを味わうことが出来るという、バイリンガル源氏物語です。
【原文について】
・原文は、江戸の寛政期の実際の文章にならっています(詳しくは、本の中の【謝辞】をご覧ください)。他の出版されている原文と比較すると分かりますが、平仮名が大変に多いことに気付かれると思います。原文を印刷とする場合、漢字を加えなければ、単語の区切りが判別できなくなってしまうため、一般の出版物では原文の一部の字を漢字に変えているのです。この「新・分かち書き」では、単語が初めから区切られているため、漢字に変える必要が無く、平仮名と漢字を、そのまま忠実に写すことが出来るのです。
・その辺りの文章表現も、ぜひ味わってお読みください。
【新・分かち書き】
・電子書籍によるこの源氏物語の出版は、ある意味でウェブで作成した最初の段階への回帰でもあります。そして、電子書籍化することにより、文字の大きさを変えて読む事が出来るようになりました。これはルビという小さい文字を利用するこの本にとっては大きな利点です。電子書籍という新しい形態の出版に、新・分かち書きという新しい文章の表現方法は、まさにベスト・マッチであるかも知れません。
平成25年7月 原文の表記方法を、歴史的仮名遣いに変更しました。
Sin wakatigaki Genjimonogatari 6 Suetumuhana (Japanese Edition)
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