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    TEA FOR TWO: Book version (Japanese Edition)

    Por ABE Kazuhisa

    Sobre

     K市の図書館では、ミステリー以外の翻訳図書にもっと親しんでもらうため、毎月1回読書会を開くことになりました。担当になった若い職員の佐藤さんとヴェテラン司書の鈴木さんが準備を始めています。どの本がいいか、お茶を飲みながらおしゃべりしているみたい。ちょっと司書室をのぞいてみることにしましょう。
     佐藤さんと鈴木さんがこれから取り上げることになるのは次の34作品です。
     その時、二人が飲んでいるお茶も挙げておきます。

    ホースウィスパラー         丹野園/アサツユ 初みどり
    結婚のアマチュア         日東紅茶/ホワイトワイン&ラフランスティー
    六月の組曲            ルピシア/白桃烏龍 極品
    ヒヤシンス・ブルーの少女     サフランティー
    スキッピング・クリスマス     ポンパドール/グリュー(ホットワイン用)
    黒い時計の旅           ロンネフェルト/アイリッシュモルト
    ライアーズ・ポーカー        ハーニー&サンズ/ホットシナモンスパイス
    コールドマウンテン        マイティリーフ/カモミールシトラス
    ガラスの宮殿           東インド会社/アッサムとボンベイチャイ
    イラクサ             マーチーズ/No.10ブレンド
    ガラスの動物園          東京ディズニーランド限定/ガラスの靴
    ロンドン             トワイニング/アールグレイとラプサンスーチョン
    シャーロック・ホームズの愉しみ方 リプトン/イエローラベル
    昼が夜に負うもの         HOJO/茉莉龍珠
    君のためなら千回でも       秋山園/釜炒り製玉緑茶
    夕映えの道 よき隣人の日記    ハロッズ/No.14
    静けさの中から ピアニストの四季 テイラーズ・オブ・ハロゲイト/ヨークシャー・ゴールド
    フランス組曲           マリアージュ・フレール/マルコポーロ
    わたしの名は赤          ドアダン/黒海地方のトルコチャイ
    パイの物語            キャッスルトン茶園/ダージリン・ファーストフラッシュ
    すべての美しい馬         フレッシュ・カモミールティー
    キャロル・キング自伝       クリッパー/レモンバームとマヌカハニー入りカモミール
    郊外少年マリク          リプトン/マラケシュ・ミント
    少年時代             アリゾナ・ビヴァレッジ/アイスド・グリーンティー
    小説の技巧            伊藤園/香り薫る麦茶
    奇跡も語る者がいなければ     ウィタード/アールグレイ
    ヘミングウェイの妻        エディアール/エディアール・ブレンド 
    歌の翼に             アフタヌーンティー/トーホク・グレープ
    イギリス人の患者         イタリア式レモンティー
    ウルフ・ホール          フォートナム&メイソン/クイーン・アン・ブレンド
    手紙               クスミティー/アナスタシア
    守備の極意            大塚食品/シンビーノ・ジャワティー・ストレート・ホワイト
    ちょっとピンぼけ         フォション/パリの午後の紅茶
    ジェイン・オースティンの読書会  テオドー/ラ・ジョア・ド・ヴィーヴル

     二人の会話はこんな感じで進んで行きます。

     佐藤 2001年の全米年間ベストセラー小説第2位になったジョン・グリシャムの「スキッピング・クリスマス」では脳天気すぎますか?
     鈴木 この本の後書きに「クリスマス、だれもが善人になって、だれもがささやかな奇蹟を体験する……そんな魔法の季節」って書いてあったから、特別に許してあげる。
     佐藤 よかった!
     鈴木 でもどうして「クリスマス・セーター」や「クリスマス・トレイン」じゃなく「スキッピング・クリスマス」なの? クリスマスに何かつらい思い出でもあるの?
     佐藤(突然、辛島美登里の「サイレント・イヴ」が聞こえてくる)……分かりますか?
     鈴木 初めてこの本の題名を聞いた時は、クリスマスが楽しくてスキップするのかなあ、なんて勝手に思って手に取ったのよね。
     佐藤 私もそうです。
     鈴木 でも「スキップ」はもともと「とばす」っていう意味だから、「クリスマスをとばす」つまり「(今年は)クリスマスをさぼる」っていう意味だったんだわ。
     佐藤 その通りです。えーん。(後略)

     巻末には二人がおしゃべりしながら飲んでいるお茶についても簡単な解説を付けてみました。題して「諸茶『解題』〜パリの街角風」。
     「ジェイン・オースティンの読書会」の「テオドー/ラ・ジョア・ド・ヴィーブル」の冒頭を引いてみましょう。

     パリのメトロ9号線に乗ってトロカデロの駅で降りた。おなじみのエッフェル塔を望む広場とは反対方向に続くエロー通りへ足を向ける。しばらく進んで行くとサボン通りに曲がる細い道があるので、そこから左に折れると右側に阪神タイガースに似たテオドーの看板が見えてくる。小さな店だ。朝は10時半にならないと開かない。しばらく外で待っていると、開店時間の少し前に窓のカーテンが上がる。私を見つけた売り子さん(フランス語ではヴァンドゥーズと言います)が「開くのを待ってたの? 寒いから中に入りなさいよ」と優しい言葉をかけてドアを開けてくれる。「2分待ってね」と言いながら残った仕事を片付ける。店の中には彼女一人しかいない。外見だけからは、世界に30数店舗展開しているとはとても思えない店がまえである。(後略)

     こんな感じのストーリーが34本、おまけでついています。
     本とお茶を愛する全ての人に贈ります。
    Baixar eBook Link atualizado em 2017
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