ツノメドリはどんな鳥?
英語でツノメドリのことをPuffinと言います。このPuffinの名前がついた鳥は3種類います。Atlantic Puffin(ニシツノメドリ)、Horned Puffin(ツノメドリ)、Tufted Puffin(エトピリカ)の3種類です。ニシツノメドリだけが大西洋に住み、他の2種類は、太平洋に住んでいます。ツノメドリとエトピリカは、北海道で見ることができます。しかし、ニシツノメドリは、日本近海で見ることはできません。
この本には、ニシツノメドリの事が書かれています。この本の中でツノメドリという言葉が出てきた時には、ニシツノメドリのことを言っていると思ってください。ツノメドリ(ニシツノメドリの事)は外見はペンギンに似ています。しかし、ペンギンとは全く関係ありません。ツノメドリはウミスズメ科の鳥です。ウミスズメ科には22種類の鳥が含まれています。すべて海に住んでいる小さな鳥です。ツノメドリは一生のほとんどを海上で暮らします。生息地は、カナダの東海岸、米国の北部、ヨーロッパの西部からロシア北部です。世界中の生息数の約6千万ペア(1億2千万羽)のうち60%がアイスランド及びその周辺に生息しています。油をたくさん塗った防水性のある密度の高い羽のおかげで、海面に浮いたり、水中を泳いだりするときにも、体を暖かく保つことができます。つばさをオールのように使って泳ぎ、尾とひれのついた足を使ってかじをとります。水深、50から70メートルも潜ることができます。ツノメドリは小さな海鳥で、背の高さが、26センチから、36センチ、開いたつばさの端から端までは47センチから63センチあり、体重は350グラムから600グラムあります。北に住んでいるツノメドリのほうが、背も高く、体重もあります。潜水しながら、イカナゴやカラフトシシャモや小型の大西洋ニシンをとらえます。人間よりも3倍も速く泳ぐことができます。つばさを羽ばたきながら、足で海面を交互に蹴って飛び上がります。1分間につばさを400回も羽ばたき、時速88キロで飛ぶことができます。
春になると、繁殖地のそばの海に戻ってきて、相手をみつけます。繁殖期には派手な色になる、くちばしと足の色が、自分にふさわしい相手を捜すのに役立っていると考えられています。4月から8月にかけて子育てをします。子育てを開始するのはだいたい4才以上になってからです。それまでに、ヒナを育てたことのあるペアは、毎年同じ巣穴に戻ってきます。ツノメドリは一生同じ相手とヒナを育てます。ペアは土を掘って巣穴にします。巣穴の一番奥に、少し広くなったくぼみを作り、枯れ枝や海草や羽を敷いてそこに大きな卵を1個生みます。両親は交代で卵を約40日間暖めます。ヒナがかえると、両親は主に近くの海から、くちばしいっぱいの小魚を運びます。ヒナは6週間で飛ぶための羽をはえそろえて、一人で海に向かって巣立っていきます。両親は、ヒナに餌をとる場所も、潜水や魚を捕らえる技術も教えません。巣立った若鳥は、一人で、餌場を見つけたり、潜水や魚を捕らえる技術を身につけ、4才くらいになると、一生の相手を見つけて、繁殖を開始します。ツノメドリは、この大きさの鳥としては長生きで、18年から20年くらいの寿命があります。中には、30年から40年も生きるものもいます。ツノメドリの最大の敵は、オオカモメです。オオカモメは、空中や地上でツノメドリを襲って捕らえます。セグロカモメとユリカモメもツノメドリにとって怖い鳥です。ツノメドリの口から魚を奪い取ったり、巣穴から卵やヒナを奪ったりします。
The Puffin for Kids (Beethoven Asami) (Japanese Edition)
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