The Teaching of Buddha the first volume Daikan Shoda Collection (Japanese Edition)

ブッダ直伝の初期仏教がよくわかる！正田大観著作集 ブッダのまなざしシリーズ【奥義編】！

一つ一つの言葉を慎重に吟味しながら、文字との対話を一歩一歩かさねてゆく、瞑想的な読書ツアーへご案内します。

【著者より】
仏教が、世俗を超える教えであるなら、これからさき、読者の皆様にとりまして、いささか耳に痛い話をせざるをえないのですが、そこらへんの事情をご理解のうえ、暫しの間のお付き合いをお願い申し上げます。私たちが共に過ごす時間は、旅に喩えられるかもしれません。それも、私たちと言うからには、単独行の一人旅ではなく、ガイドつきの団体旅行みたいなものに。書き手である私が、添乗員を兼ねたガイドであるなら、読み手である皆様は、ツアーの参加者となるわけです。うえに申しましたように、その道のりは難渋が予想されるのですが、共に手を携えて歩むことで苦楽を分かち合い、思いを通じ合うことで心を一つにし、終着点に向けて迷うことなく、一歩、一歩、着実に進んで行けたなら、と思います。合掌。

もくじ

まえがき
目次
序章　ものの見方としての引き算
本稿の狙い
思考のツールとしての引き算
あとに何も残さない引き算
第一章　無常・苦・無我──引き算が教えてくれるあるがままの世界──
三つのスローガン
諸行無常
一切皆苦
諸法無我（その一）
諸法無我（その二）
輪廻転生と無我（その一）
輪廻転生と無我（その二）
あるがままの世界（如実知見）　
第二章　無貪・無瞋・無痴──行為をしない行為のあり方──
心の毒を割り算する
無貪と無瞋
無痴　
無相・無願・空
割り算の役割と注意点
固定観念の徹底打破
実体と空と虚無
心の実体論
あるがままの世界（有無中道）
第三章　世間虚仮・唯仏是真──行住坐臥のあるべきあり方──
懺悔
守戒
少欲知足
本当の幸せ
価値とは何か
善悪の彼岸（その一）
本当の善行為とは
善悪の彼岸（その二）
生きることの価値
善悪の彼岸（その三）
第四章　気づき──人間機械からの脱却──
行為の奴隷
洗脳と盲従
依存と恐怖
興奮と熱狂
迷信と盲信
欺瞞と隠蔽
追想と期待
猜疑と落胆
怠惰と妥協
思い込みと無意識
人間機械の誕生
プログラム解除のメカニズム
気づきの効用（その一）
気づきの対象
気づきのポイント　
気づきの効用（その二）
第五章　修行と悟り──解脱への道なき道──
苦楽中道
行学併習
瞑想の目的と種類
集中瞑想
集中瞑想の効果
妄想の害毒
観察瞑想
坐る瞑想
観察瞑想の意義
観察瞑想の効果
悟りの境地
解脱への道
輪廻からの解脱
真理の真理
終章　引き算の行き着くところ──涅槃寂静──
世界の外
絶対他者
不可言説
エピローグ（追補１）
参考資料（追補２）
参考文献
あとがき
著者紹介