私が上梓した『パチンコ進化論(キンドル)』は、パチンコを公権力との闘争の歴史という観点から捉えた著述である。ゆえに、法律によってパチンコ機の射幸性に対する規制が行われると、その規制に対する打開策をメーカーが考えだし、強かにパチンコ業界が発展してきたドラマを項目別、テーマ別に分けて取り上げた。これまでのパチンコ史は一括りにされて「発明」や「法律施行」に関係なく出来事だけが渾然一体に取り扱われていた傾向が強いが『パチンコ進化論』では「各種別」、「役物」等の進化史をそれぞれの項目別に時系列で捉えて読者の方々に示す事ができ、法的な根拠に基づいて明示する事ができたと自負している。
また、この『パチンコ進化論』のまえがき部分で上梓への経緯を述べたが、その中で“この本には元になっている原稿が存在するが内容が膨大で出版の現実に合わなかった”と述べさせて頂いた。 この『甦れ!パチンコ名機シリーズ』は機種を主体に据えた進化史であり、失われつつある過去の機種の記録を詳細に留めたものであり、多くの読者がパチンコ機を自宅に所有できない(文化を保存できない)現実に即し、それを読む事で過去の機種の開発経緯、釘構成、遊技性を把握でき、恰も過去の文化を記録に留められるように工夫したものである。
対する『パチンコ進化論』は一冊の本に纏めるため、規則やパチンコの種別を章立てに構成しているためにどうしても機種を細かく述べるという点では限界があった(それでも主要な機種はカラー図版に採り入れ、読者にイメージが沸くように工夫している)。
筆者としての本意は本書を広く読んでいただき、失われつつある大衆文化に対するレクイエムにする事であり、『パチンコ 規制と進化の歴史(文芸社)』が読者の方からの支持を受けた際には『パチンコ進化論』を世に出す事をそのまえがき部分で約束した。
尚、前回出版された『パチンコ 規制と進化の歴史』を経て、改めて『パチンコ進化論』を推敲するに当たり、読者の皆様に進化の過程をより分かり易く解説した。そこで、パチンコが誕生するまでの経緯を加筆させて頂く事によって、よりパチンコがどのような進化を辿って今日まで続いているかを明確にしていた。
この第1巻は17世紀のフランスから始まったパチンコのルーツから電役機が登場した1980(昭和55)年までを収録した。前回と同様にこの第1巻が好評であるならば第2巻は超特電機の「フィーバー(三共)」からの時代の内容を読者の方々に届けられる予定である。
ともあれ、日本に輸入された機械からパチンコが誕生し、現在のパチンコの原型が誕生するまでの試行錯誤の歴史を楽しんで頂ければ幸いである。
(まえがきより)
The theory of pachinko evolution as most populer amusement games in japan volume 1 (Japanese Edition)
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