浦島太郎の物語は、日本で生まれ育った者であれば知らぬ者はないだろう。わたつみの底深く眠る龍宮城、鯛や鮃を従えた美しき姫君、意図不明な玉手箱、そして、絶望的な孤独とたちまちの老化現象。この不可解なやり切れなさ。単なるお伽話でありながら、浦島太郎が人々の想像力を刺激して止まない所以である。
浦島伝説のうち、現存する最古のもののひとつは、奈良時代の8世紀前半に成立した歴史書『日本書紀』の中の記述という。我々が親しんでいるように、子どもたちに虐められている亀を助けてやったらお礼に乙姫様のいる龍宮城に連れて行ってくれたというのでなく、釣りをしていて捕らえたのが亀。そして、その亀が女人に変身し、主人公はその亀女を妻としてしまう。そして二人は龍宮城ならぬ蓬莱山へと向かったという。
また、それより詳しい記述があるのが、同じく8世紀に成立したと思われる『丹後国風土記』である。その中で、水江浦嶼子(みずのえのうらのしまこ)の体験談として伊余部馬養連(いよべのうまかいのむらじ)が書いたものを再録したという一節がそれである。
今回、我々は、馬養が水江浦嶼子として記している人物の正体と、彼が話した自らの体験談を馬養らがどう誤解して記述したかを明らかにする、決定的な文献を見出した。
その文はそのままではあまりに冗長で難解であるゆえ、ここでは抄訳として物語風に書き改めた。それでもなお、前半は人物やエピソードも多く読みづらいかもしれない。が、最後の部分でそれらも全て回収(え、回収?)するので、どうか途中で投げ出さず、辛抱して最後まで読んでいただけたら大変ありがたい。
浦島太郎――驚愕の真実が、いま明かされる。(笑)
The Truth of the Tale of Urashima Taro (Japanese Edition)
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