twenty years of region and local government: empirical study and view (kyouyousyo) (Japanese Edition)

　本書は、著者（東海学園大学経営学部教授）の、積年の地域と自治に関する経験的検証です。内容は、水島臨海工業地帯との出会い、川崎市ぜん息調査、国家の形態でのブルジョワ社会の総括、革新自治体の登場、全共闘運動と大学、戦後地方自治の出発点、「昭和平成史研究序説」、1940年体制、地域の内発的発展、地域のアウフヘーベン、テクノポリス建設と内発的発展、自治体の政策形成、地域の政策形成（下田市のゴルフ場計画）から成り立っています。
　本来は本書を（上）または前編として出版すべきところ、続編を予定しているのですが、独立した扱いにしたほうがよいと考えました。
　続編は、地域と国際化、失われた20年へ（複雑系の理論へ）、ロビンソンクルーソーの経済学、劣化する大学、複雑系を解く数式、1940年体制と地域、再生可能エネルギーと地域、地域社会を支える人材―就活が人材をダメにする―、地域と共生理念―地域福祉の源流―、『資本論』と地方自治、災害復興ボランティア――福島での経験、ガイア理論と地域を予定しています。
　筆者は、若いころ資本論とマルクスレーニン主義を学びましたが、その後中断していて、継続的考察が求められていたことを、ここで試みたつもりではあります。「回顧的検証」ですので、その点を考慮していただきお読みいただければ幸いです。続編はしばらく時間をいただいてから、今日の地域と自治体の主要な論点について考察し出版いたします。