yunngunosinnderera (Japanese Edition)

　僕の恋人、仁美が突然こう言ってきた。
「私は、人間じゃないのよ」
　さらに、仁美はこう言う。
「私は集合的無意識の中を飛び回って、今まで人類が溜めてきた知恵や知識を、人々に授けて回る仕事をしているの」
　そして、仁美の中の僕が愛した彼女は、午前零時に帰ってしまうという。
　僕は彼女との思い出作りのために、「肝試し」をすることになった。
　僕は心霊などの怖いものは苦手だった。だから、彼女との最後に、苦手を克服しようと思ったのだ。
　肝試しの最中、とくに何も起こらなかった。
　帰りの車中で、彼女は僕を選んだ理由を、
「あなたが優しそうだったから」
　と言う。
　僕は、彼女といつでも話せることができるように、ある提案を持ちかける。
　その提案を聞いた彼女は、笑顔になった。