紹介
「ユダの冤罪(えんざい)を晴らしてみた」(イエスの十字架の謎解き)
(あとがき)より引用。
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私が幼い頃、近くに教会がありました。
そのひんやりした本堂の中にこっそり入って、
天井近くに十字架に磔になって血を流している男性像を見て、
恐ろしくて思わず泣き出しそうになったことを覚えています。
そして聞くところによると、
この苦しく悲しそうな顔をした人は十字架で磔になった神様だと言われて、
もし神様なら磔にならないように何とでも、
超能力でも使って回避できただろうにと子供心に思ったことを覚えています。
それから私は成人して、大人の常識が備わってくると、
イエスは十字架に磔になって神のように崇められたという事は確かなようですが、
ではなぜ磔になったのかよくわからなくなってきました。
実際は何がどのようにして起こったのか。
何故イエスは磔になって死んでしまったのか。
イエスは何を考えていたのか。それを知りたくなりました。
なにしろ二千年も前のことで当時の証拠は何も残っていませんし、
何かその真実を隠そうとするありとあらゆる手段が講じられているようで、
なかなか真実にはたどり着けませんでした。
しかし、近年、新たに「トマスの福音書」が発見され、
その解説本を書く機会があり、それを私なりに深く読んでいくと、
それまでよく分からなかったイエスと弟子達の、
心温まる交流の様子などが次第に分かってきました。
それぞれの弟子の性格や、関係等も分かってきました。
その後、「マリアの福音書」が出土して、
これはあまりたくさんの情報量はないのですが、
それにもかかわらずさらに別の角度から、
イエスとその弟子達の関係が、詳しく分かってきました。
それらの近年新たに得られた情報も含めて、
総合的に勘案していると、
もしかすると私は以前から持っていた次の疑問に、
回答を得ることができるのではないかと思ったのです。
具体的には十字架に関するところです。
(A)イエスは、なぜ、十字架に掛けられたのか?
(B)ユダは本当に裏切ったのか?
(C)十字架はどうしてシンボルになったのか?
今回、これらの疑問を、足りないところは仮説を立てたり、
推理したりして、自分なりに納得できる形で、
全体のストーリーを組み立てることができました。
失われたジグソーパズルの最後のキーになる数片を見つけて、
全体像が完成したような感じがします。
長年の胸のつかえがとれたような気がします。
そして、改めてイエスという人の物凄い優しさに涙が止まりません。
宝彩有菜
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yudano enzaiwo harasite mita: iesuno jyuujikano nazotoki (Japanese Edition)
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