kantandoukitan9 enhainamono dousitesounaru (Japanese Edition)

『邯鄲堂奇譚』のコメディ集。

『縁は異なもの』
『邯鄲堂奇譚』の中では珍しいラブコメ。
大昔、ヒマラヤ山中にある人間の出家と仙人仙女が共に暮らす平和な村に、悪鬼が潜入した。
釈迦如来の命を受けて、多聞天・増長天・広目天が、人間に化けて潜入する。
一方、そんなこととは知らない村長が、閻魔大王と村の仙女を結婚させたいと考え、閻魔も人間に化けて村に来ていた。
護法神も閻魔も、お互いに相手が同じ村にいることは全く知らない。
たまたま広目天が化けた人間と閻魔が化けた人間が出くわし、互いの正体を知らないまま行動を共にすることに。
この二人に、地元の美しい仙女三名がからみ、話はややこしいことに。

『どうして、そうなる？』
『邯鄲堂奇譚4　初めてのお使い』にも登場したケンダッバとビシャシャが、多聞天の眷属となった因縁譚。
悪魔討伐の際、「あの山の裏側へ行くな」と年長の三天王に釘を刺されたものの、持国天はうっかり入り込んでしまう。
そこでは、意外な光景が！

『神様のお正月』
『霊獣たちの物語』の内容だが、『人間達のお正月』に続くため、こちらへ収録。
大晦日の須彌山で、弁才天の琵琶のバチが壊れてしまう。
七福神の一神、一持物でも欠けると、人間界を祝福できない。
困った弁才天は､夫の帝釈天と共に、文殊菩薩へ相談に行く。
話を聞いたシンシアとリオンが、人間界へ材料の千年柘植を探しに行くことに。

『人間達のお正月』
二つのエピソードから成る。
広覚（広目天）の留守中に、一年かかっても食べきれないほどの大量の餅ができていた。
恐縮する眷属達が語った、餅つきの理由とは？
多聞天は四天王の一員のときの名で、単独では毘沙門天。七福神のメンバーの一人。
すっかり人間嫌いになっている佳彦（多聞天＝毘沙門天）は、大晦日の夜になっても動こうとはしない。
薫（持国天）、ケン（増長天）、広覚（広目天）が何とか七福神として人間を祝福するように説得するが、冷たく拒否。
そこへ宝船に乗った六福神もやってきて、一緒に説得に当たるのだが・・・。